中川 昌俊 2015/6/2 10:00

ヤマト運輸は6月1日、クール宅急便の「お届日指定サービス」を6月15日から開始すると発表した。ヤマト運輸ではクール宅急便のサービス品質の維持と向上を目的に「総量管理システム」を構築しており、これにより指定日配達が可能になった。クール宅急便の利便性を高めることで、利用拡大につなげていく。

ヤマト運輸では従来、クール便の指定日配達は提供しておらず、配送地域にあわせて通販事業者が発送日を調整することで対応するケースが多かった。特に年末のおせちやカニなどは日付指定で受け取け取りたいというニーズが多いため、EC時業者とヤマトの担当者が事前に調整しながら、指定日時に配送する体制を整えていた。指定日配達が可能になることで、こうした調整がスムーズになると考えられる。

翌日配達地域は発送日から最大3日先まで、翌々日配達地域は発送日から最大4日先まで指定できるようになった。「お届け日指定サービス」を利用することで別途料金はかからない。

なお、サービスの安定的な運用を期すために、需要期(7月、12月)にクール宅急便の大量出荷を予定している顧客や、未契約の新規法人顧客に対し、契約と出荷予定個数などの事前に申告するよう呼び掛けている。

「総量管理システム」とは、需要期(7月・12月)において、ヤマト運輸独自のビックデータ活用で、クール設備(車両・機材・資材)の強化によるキャパシティの拡大を行うとともに、全国の各拠点でのクール宅急便の日別到着量の事前予測に基づき、集配体制を整え、車両やクール機材を最適に配備するためのシステム。

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