一般社団法人日本越境EC協会(JACCA)は3月、新たな理事体制を発足し、活動方針と運営体制を刷新した。従来のセミナー中心の活動から、企業・支援事業者・行政・金融機関などをつなぐ「参加型プラットフォーム」へと転換し、日本企業の越境EC展開を支援するエコシステム構築を本格化する。
JACCAは、日本における越境EC事業の健全な発展への寄与を目的に、情報共有、人材育成、ネットワーク構築を通じて企業のグローバル展開を支援してきた。
新理事体制
代表理事には、ECMSジャパン代表取締役の小松英樹氏が就任。副代表理事にはジグザグの広報・PR管掌の木村寿人氏、ルビー・グループのグローバルECアライアンス&プロジェクトマネージャーの松山和磨氏が就いた。専務理事はNDCアジア代表取締役の出口允博氏とフォースター代表取締役の川連一豊氏、理事にはジービーシー代表取締役の服部愛子氏が名を連ねる。
JACCAは、世界のBtoC-EC市場が拡大するなか、越境ECは日本企業にとって持続的成長を支える重要戦略と指摘。一方で、「情報の分散」「実務ノウハウの不足」「企業間連携の不足」「業界標準化の遅れ」といった構造的課題が残り、活用は限定的にとどまっているとする。こうした課題を解消し、越境EC展開を「点」から「面」へ広げるため、体制を刷新した。
「参加型プラットフォーム」へ転換
重点方針は、「参加型プラットフォーム」への転換。誰でも参加できるオープンな協会運営を掲げ、月次ウェビナーを定期的に実施。オンラインとオフラインのイベントを併用し、全国の企業が参加しやすい環境を整備する。
あわせて、最新の市場動向や成功事例、各国の規制・制度に関する専門情報を集約する「Knowledge Platform」を構築。セミナーアーカイブも整備し、知識基盤の蓄積を進める。さらに、越境EC事業者と支援企業のマッチングを促進し、ビジネス機会の創出や業界全体の競争力向上につなげる「越境ECエコシステム」の構築を推進する。
会員1000人、パートナー50社を目標に
目標として、会員数1000人、パートナー企業50社を掲げる。月次ウェビナーやEC Expo、交流イベントなどを通じて影響力を拡大し、産業基盤の強化を図る方針だ。
日本企業が世界市場で成長するには企業単独ではなく、知識・人材・サービスが連携するエコシステムが不可欠。より開かれた参加型プラットフォームとして、日本企業の越境EC展開を実務レベルで支援する。(JACCA 代表理事 小松英樹氏)
越境ECが成長機会である一方、情報やノウハウの分散、企業間連携不足といった課題がある。ウェビナーやKnowledge Platformで最新動向・成功事例を集約し、「標準ルート」を提示することで挑戦を点から面へ広げる。(JACCA 副代表理事 木村寿人氏)
越境ECに取り組む企業が増える中で、実務の進め方や判断に迷うケースが少なくない。実践的な経験をもとに一歩を踏み出しやすい情報や進め方を共有していく。(JACCA 副代表理事 松山和磨氏)
