ツルハホールディングスは、DX戦略の一環として顧客体験の刷新に乗り出す。グループ横断の共通アプリのリリース、顧客IDの統一、ECサイトの集約などを進め、店舗とECを横断したシームレスな購買体験の実現をめざす。
2027年3月からウエルシアグループでも「ツルハグループ共通ポイント」を導入する。まずは「WAON POINT」を中心に運用し、その後は段階的に自社ポイントへ移行。グループ全体で利用可能な共通基盤を構築する。これにより、ウエルシアグループでの買い物でもツルハグループポイントが「貯まる・使える」環境を整備する。
ウエルシアグループを含めた共通アプリの立ち上げも進める。ポイント統合だけではなく、顧客IDを統一し、顧客データベースを一元化。グループ全体で顧客理解を深め、1人ひとりに最適化した販促やサービス提供につなげる。
統合ヘルスケアデータベースの活用も柱に据える。約1億件規模のデジタル接点から得られるデータをAIで分析し、健康や美容に関する提案を高度化する構想を掲げる。
アプリ上では24時間対応のAIエージェントの活用を想定しており、購買・処方履歴などから、利用者の健康や生活に寄り添った商品提案やアドバイスを行う。店舗での美容カウンセリング履歴なども活用し、健康と美容の両面から相談できる体験をめざす。
EC領域では、グループ各社のECサイトを集約し、統一したECサイトとして再編する方針も示した。購入方法や受け取り方法、相談手段を利用者が柔軟に選べる環境を整備。アプリ上で在庫確認や注文を可能にし、店舗受け取りとEC利用を組み合わせたOMO型の購買体験を強化する。
店舗とECの連携では、店頭で提案された商品をその場でネットで購入できる仕組みを整えるほか、商品一覧や店舗在庫の確認も実現。さらに、買い替えや買い忘れを防ぐアラートから、そのまま購入につなげる仕組みの構築もめざす。
こうしたAI活用やID統合によるデータ活用を進める前提として、ツルハホールディングスは基盤整備を重視する。システム、マスター、データの統合を優先的に進め、成長の前提となる基盤と位置付ける。AIエージェントや全店舗の在庫可視化などについては、3年後の提供開始をめざし準備を進めている。推進体制としては、情報システム部に統合推進部門を設置し、DXには100人体制で取り組む。
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