ホームセンターのDCMなどを傘下に持つDCMホールディングスは、店舗、EC、アプリなど複数のチャネルをシームレスにつなぐ顧客戦略の一環として、新たなECサイトの構築を計画している。
新ECサイトでは、通常店舗の倍以上の品ぞろえをめざすほか、AIを活用した検索機能や関連商品の自動提案機能、店舗サービスとの連携強化機能などを実装し、店舗とデジタルを横断した購買体験の向上を実現する。
DCMホールディングスの構想では、新ECサイトは単なるオンライン販売チャネルではなく、店舗を補完する「もう1つの売り場」に位置付ける。アプリや店舗受取サービスと連動し、顧客接点の拡大と利便性向上を狙う。
新ECサイトには、AIを活用した検索機能、交換パーツなど関連商品の自動提案、店舗サービスとの連携、店舗サービスとの連携強化機能などを実装する計画。加えて、従業員が使用するデバイス端末にもこれらの機能を搭載し、商品知識の補完や来店客への提案力向上につなげる方針だ。
この取り組みの背景には、DCMが進めてきたBOPIS戦略の成果がある。BOPIS(Buy Online Pick-up In Store、オンラインで注文した商品を店舗で受け取る仕組み)は、小型店でも専門店並みの品ぞろえを実現できる施策として機能しており、特にカーテン売り場や自転車売り場で好調に推移。2025年度末時点で対象店舗数は770店、オンライン利用者のBOPIS利用率は48%に達した。また、店舗受取時の「ついで買い」効果も大きく、BOPIS利用者の約3割が受取時に追加購入しているという。
顧客戦略として、刷新するECに加え、店舗、アプリ、SNS、公式サイト、電話、自宅向けサービスなど多様な接点をつなぎ、商品やサービスを一貫して提供する体制作りを進める。中心に据えるのは「DCMアプリ」で、会員数は600万人を目標に掲げ、2025年度比で約80%増となる270万人増をめざす。キャンペーン推進やクーポン発行機能の強化、アプリ機能の向上を進める。
DX戦略も強化する。「業務効率化」に加え、「売上向上」と「利益拡大」をテーマに掲げ、店舗運営や顧客管理のデジタル化、知識・ノウハウの蓄積と活用、本部業務の効率化を進める。一方で、AIやDXを活用した商品開発や売り場効率化、AI検索や関連商品提案による売上最大化もめざす。さらに、利益拡大に向けては、開発・物流・在庫管理までを一元管理できる仕組みの構築も視野に入れる。全体最適による収益性改善を図る構えだ。

