中川政七商店はこのほど、2026年2月期の売上高が前期比12%増の103億2000万円となり、初めて100億円を超えたと発表した。4期連続で過去最高業績を更新したという。
2027年2月期は、「工芸メーカーを対象とした成長投資」を新事業として開始する。

2026年2月期は、主力の製造小売業が成長をけん引した。中川政七商店は全国に67店舗を展開し、奈良本店、渋谷店、高輪店、天神店の4店舗を旗艦店としている。商品開発では、「Perfume」のかしゆかさんと取り組む「かしゆか商店」、大阪・関西万博公式キャラクター「ミャクミャク」と工芸のコラボレーションなどを展開。近年注力している台所道具・器カテゴリーの売上高は前年比25%増となった。飾り物カテゴリーも成長が著しく、売上高は同24%増となった。2026年3月には本会員数が100万人を突破した。
中川政七商店は2027年2月期から、「工芸メーカーを対象とした成長投資」を新事業として開始している。その第1弾として、福井県で越前漆器の製造・販売を行う工芸メーカー、漆琳堂との資本業務提携を実施した。出資比率は10%未満という。

提携では、漆琳堂の生産体制の拡張、人材採用、経営基盤の強化などを行い、越前漆器の持続的な事業成長をめざす。漆琳堂が持つ技術と産地に根ざしたものづくりに、中川政七商店が培ってきた商品開発、販路、ブランドづくり、経営支援の知見を掛け合わせる。
東京、大阪など都市圏における「漆琳堂」店舗業態の開発を共同で進め、2027年度中の出店をめざす。
中川政七商店は“日本の工芸を元気にする!”をビジョンに掲げ、2009年から全国60社以上の工芸メーカーへの経営コンサルティングを実施。教育講座や流通支援などを通じて、700社を超える産地メーカーの成長を支援してきた。
工芸の産地生産額は最盛期の約5分の1まで減少しており、事業承継、資金調達、生産体制の拡張、人材採用、組織づくりといった経営基盤の強化が不可欠だという。
こうした背景から、中川政七商店は経営コンサルティングをさらに深化させ、資本・人材・経営支援を組み合わせた成長投資を新事業として開始することを決めた。

