博報堂は6月2日、シンクタンク「博報堂買物研究所」が実施した「AIショッパー調査」の結果を公表した。買い物やサービス利用の際に生成AIを活用する割合は全体の24.6%と約4人に1人に達した。また、生成AIによる回答の信頼度はECサイトのレビューを上回り、約6割が購入の最終判断にもAIを関与させたいと考えていることがわかった。
買い物で生成AIを使う割合は約4人に1人
生成AIの認知率は91.2%。そのうち、プライベートや日常生活で生成AIを利用している割合は49.4%と約2人に1人に達した。年代別では20代が71.3%、30代が57.2%と高い利用率を示した。

さらに、買い物やサービス利用の際に生成AIを活用している「AIショッパー」は全体の24.6%。利用頻度も高く、利用者の41.7%が週1回以上利用している。
生成AIの活用は、すでに一部の先進ユーザーに限られた行動ではなく、日常的な買い物行動のなかに浸透し始めているようだ。
生成AIの主な役割は「比較」「整理」「悩み相談」
買い物における生成AIの活用方法として多かったのは次のような用途だった。
- 専門用語やスペックの意味をわかりやすく解説する:66.6%
- 複数商品の性能や機能を比較する:64.7%
- 生活上の悩みや課題の解決策を見つける:62.1%
一方で、次のような用途は比較的少なかった。
- 近くで在庫のある店舗や効率的な買い物ルートを調べる:49.5%
- 使用中の商品がなくなるタイミングを通知させる:42.3%
- 家族への説得や店員との価格交渉を支援してもらう:42.3%
現時点では、生成AIは買い物全体を代行する存在というよりも、商品理解や比較検討、悩みの整理を支援する「相談相手」として活用されている実態が浮かび上がった。
買い物時間は短く、納得感は高まる傾向
生成AIを活用したことで、買い物にかける時間が「減った」と回答した割合は28.9%で、「増えた」とする19.2%を上回った。
また、買い物に対する納得感については、「増えた」が34.9%だったのに対し、「減った」は11.1%にとどまった。
生成AIの活用によって、情報収集や比較検討の効率化が進む一方、購入判断への満足度も高まっている。
情報源としての信頼度はECレビューを上回る
今回の調査で注目されるのが、買い物時の情報源に対する信頼度だ。信頼できる情報源として挙げられた割合は次の通り。
- 自分で調べたり体験したりして得た情報:71.0%
- 企業の公式サイト・アプリ:58.7%
- 価格比較サイト:58.1%
- 生成AIの回答:51.7%
- ECサイトのレビュー:48.6%
- 一般ユーザーによるSNSや動画サイトのレビュー:41.5%
- ブログ・noteなど個人発信の情報:38.0%
生成AIの回答は、ECサイトのレビューやSNS上の口コミを上回る結果となった。
約6割が「購入の最終判断もAIに任せたい」
生成AIに任せたい買い物プロセスについては、情報収集や比較検討だけでなく、購入判断そのものにも期待が広がっている。回答結果は次の通り。
- 欲しい商品の情報収集:89.4%
- どの商品を買うべきか候補を絞り込む:84.9%
- 複数の候補から1つを選ぶ:81.8%
- 購入をやめる判断:67.7%
- 最終的な購入判断:60.0%
情報収集や比較検討に加え、購入・非購入の最終判断にもAIを活用したいと考える人が一定数存在することが明らかになった。
調査概要
- 調査名称:AIショッパー調査
- 調査エリア:全国
- 調査対象:20~69歳の男女
- 調査期間:2026年2月20日~2月24日
- 調査手法:インターネット調査
- 調査委託先:インテージ

