ソフトクリエイトホールディングスは、アプリマーケティングプラットフォーム「MGRe(メグリ)」を展開するメグリを連結子会社化する。取得実行日は3月31日の予定。取得価額は株式取得費用が18億7900万円、アドバイザリー費用などを含めた概算総額は18億9100万円。
ソフトクリエイトHD傘下のecbeingとメグリは2024年12月に資本業務提携を締結しており、ecbeingがメグリ株式の5%を保有している。今回、新たに75%をソフトクリエイトHDが追加取得し、議決権所有割合は80%(ecbeingによる間接保有分を含む)となる。
メグリが手がける「MGRe」は、会員証、ポイント、クーポン、プッシュ通知、EC連携、店舗情報、コンテンツ配信などの機能を統合したアプリマーケティングプラットフォーム。ノーコードでのアプリ開発に対応するほか、個社ごとのカスタマイズも可能。SaaSの安定性と拡張性を両立する「ハイブリッドSaaS」として提供している。なお、メグリはソフトクリエイトHDグループ参画後も「MGRe」の開発・運営体制を維持し、既存顧客への提供・サポートを継続する。
メグリの2025年5月期の業績は、売上高が前期比11.9%増の7億400万円。営業利益は同135.7%増の3300万円、経常利益は同138.5%増の3100万円、当期純利益は同158.3%増の3100万円。
ecbeingとの統合でOMO強化、アプリ軸に顧客接点を一元化
ecbeingとメグリの技術を統合し、Webと実店舗の垣根を越えた一貫性のある次世代のブランド体験を提供する体制を構築する。
両社は、「MGRe」とecbeingを連携した統合型ECソリューションを展開。オンラインとオフラインの購買データを統合し、顧客理解とマーケティング精度の向上を図る。OMOおよびオムニチャネル戦略を強化し、企業のDX推進を支援する。
アプリをオンラインとオフライン双方の接点として位置付け、ECサイトと店舗の機能・情報を集約。顧客接点の統合を進める。
ネットで商品認知→アプリで取り置き→店舗受け取りをシームレスに提供
具体的には、「ネットで商品を認知→アプリで取り置き→店舗で受け取り」といったシームレスな購買体験を実現させる。購入履歴やレビューをもとにした提案により、顧客のロイヤルティ向上も見込む。
企業規模に応じて2つのモデルで提供
メグリ参画後は、企業規模に応じて2つの提供モデルを用意する。
エンタープライズ向け
大手企業向けには、ネイティブアプリとサーバーサイドを組み合わせた構成で、高度なカスタマイズに対応。複雑な業務要件や独自の商習慣にも柔軟に対応できる体制を整える。「MGRe」の個別開発が可能な特性を生かし、高いセキュリティ環境のもとで独自のブランド体験を構築する。
中堅企業向け
中堅企業向けには、メグリのSaaS基盤をベースに、ecbeingのサービスを組み合わせた構成を提供。開発期間を抑えつつ、柔軟なOMO対応を実現する。
例えば、予約管理・店舗受取システム「RESOMO(リソモ)」との連携により、EC会員情報と店舗での来店予約や受取データを一元管理できる。さらに、レビュー最適化ツール「ReviCo(レビコ)」やUGC活用ツール「visumo(ビジュモ)」などを組み合わせることで、開発負荷を抑えながら顧客体験の高度化を図る。
データ統合基盤「Sechstant」でデータ活用を加速
ソフトクリエイトグループは、データマーケティング基盤として「Sechstant(ゼクスタント)」を展開している。同基盤には、EC・店舗の購買/会員/行動データ(GA連携含む)に加え、visumoのUGC、ReviCoのレビュー・NPS・VOC、さらにMGReのアプリ行動データなどを統合する。
蓄積したデータはAIで分析し、メール、LINE、アプリプッシュなど最適なチャネルでのCRM配信を自動化。レビュー要約による潜在ニーズの抽出を通じて、商品開発や接客の高度化にもつなげる。
グループ参画により、アプリを通じた顧客接点の強化と、データを活用したブランド体験の設計をさらに前進させる。ecbeingとの連携を通じて、OMO推進と新たな顧客体験の創出に貢献する。(メグリ 田代健太郎社長)
メグリの参画により、ECとリアルを融合した提案を強化できる体制が整った。アプリは単なる機能ではなく、ブランド独自の価値を提供するプラットフォームへ進化させる必要がある。各サービスを連携し、顧客体験の高度化を推進する。(ecbeing 林雅也社長)
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