クラダシは4月17日、未活用資産による「住宅ロス」の削減に向けた空き家再生事業「Kuradashi Estate」を開始すると発表した。
不動産の売買・仲介事業などを手がけるIntegrityとの共同出資する合弁会社「株式会社Nestia」を4月22日に設立する。代表者はクラダシ代表取締役社長CEOの河村晃平氏。出資比率はクラダシが51%、Integrityが49%。
対象領域を「食」から「住」へと拡張
クラダシは、2027年6月期を最終年度とした中期経営計画で、①EC事業の拡大 ②サプライチェーンにおける機能拡張 ③新規事業による非連続な成長――を掲げている。新規領域におけるサステナビリティ分野への投資として、2025年1月には再生可能エネルギー事業にも参入した。
今回も新規領域として、空き家再生事業への参入を決めた。社会課題解決の対象領域を従来の「食」から「住」へと拡張し、全国で深刻化している空き家問題の解決に取り組む。
空き家再生事業は、Integrityとの共同出資による合弁会社Nestiaを通じて展開する。クラダシとIntegrity、両社の強みを掛け合わせ、持続可能な住環境の実現に取り組む。
Nestiaでは、Integrityと共同で4つの事業を展開する。
- 売買事業:放置された不動産を買い取り、現代のニーズに合わせて再構成し、購入希望者への販売を通じて市場へと循環させる。
- 賃貸管理事業:眠っている空間を安価で良質な住まいとして社会へ開放し、貸し出す。
- 施設事業:空き家に「地域のストーリー」「体験」といった付加価値を追加し、宿泊施設、カフェ、アクティビティ拠点へと再生したのち、法人顧客向けに展開・提供する。
- ファンド事業:クラダシの信用力を活用し、ESG投資家から資金を調達することで、自己資本に依存しない持続可能かつ拡張性のある成長モデルを構築する。
空き家再生事業への参入意義
総務省の「令和5年住宅・土地統計調査」によると、国内の空き家数は約900万戸、空き家率は13.8%と過去最高となっている。賃貸や売却の予定がない放置空き家は385万戸となっており、過去20年間で約1.8倍に増加している。
放置空き家は老朽化による倒壊リスク、不法投棄や放火といった治安の悪化、周辺地域の資産価値の低下などにつながるおそれがあり、社会課題となっている。
これまでクラダシがフードロスの領域で培ってきた「もったいないを価値へ変える」という思想を、「住」の領域へと拡張する。社会課題の解決と経済的価値の創出を高い次元で両立させる、クラダシの新たな挑戦となる。(クラダシ 河村晃平代表取締役社長CEO)
合弁会社Nestiaの概要
- 名称:株式会社Nestia
- 所在地:東京都品川区上大崎三丁目2番1号 目黒センタービル5階
- 事業内容:不動産の売買・仲介、管理業務・空き家の再生、利活用に関する事業、不動産ファンドの組成、運用業務、宿泊施設の企画、運営業務など
- 資本金:3000万円
- 設立予定日:2026年4月22日
- 決算期:6月

