全国商工会連合会は6月1日、中小企業・小規模事業者の国内外における販路開拓を支援する「令和8年度地域力活用新事業創出支援事業」で、6つの施策を展開すると発表した。ポップアップストア、EC活用、インバウンド誘客促進、大規模展示販売会などを通じて、事業者の「稼ぐ力」の強化をめざす。

背景には、原材料・エネルギー価格の高止まりや物流コストの上昇、賃上げ対応など、中小事業者を取り巻く厳しい経営環境がある。全国商工会連合会は、商工会組織による伴走型支援を通じて、事業者の成長と地域経済の持続的な発展につなげる考えだ。
施策の1つである「EC活用支援事業」では、自社ECサイトを運営しながらも集客や売上拡大に課題を抱える事業者を対象に、販路開拓支援サイト「CANVAS」を活用したオンラインワークショップを実施する。初級編では売上向上につながる基礎運用を支援。上級編ではEC月商30万円以上の事業者を対象に、実践的な集客施策や改善手法を全8回のワークショップ形式で提供する。講師には、EC分野で実績を持つ深地雅也氏を起用する。
新たな施策として実施する「経営資源活用型インバウンド誘客促進事業」では、地方への訪日客誘導を支援する。訪日外国人旅行者の宿泊先が三大都市圏に集中し、オーバーツーリズムが課題となるなか、地域事業者が持つ設備や特産品などを活用した体験メニューの造成や、海外OTAへの掲載を支援。地方への送客と地域資源の活用の両立を図る。
海外販路開拓支援では、駐日大使館関係者らを招く特産品紹介レセプション「All Japan Specialties Gala 2026」を10月7日に東京プリンスホテルで実施する。約100か国の外国公館から300人超の参加と、約100事業者の出展を見込む。そのほか、日本産食品の輸出拡大に向け、国際食品・飲料展「FOODEX JAPAN 2027」と連携した取り組みも初めて実施する。
国内向けの展示販売事業では、11月20日から22日まで池袋・サンシャインシティで「ニッポン全国物産展 2026」を実施。全国47都道府県から約200事業者が出展し、地域産品の魅力を消費者に直接訴求する。1000席超のフードコートも設け、日本最大級のご当地グルメ体験の場として展開する。
このほか、バイヤーの知見を生かし、商品改良から販路開拓までを支援する「buyer's one」「buyer's room」、都内の有力小売企業4社と連携して地域食品を販売するポップアップストア事業「ジャパン・テロワール」プロジェクトも展開する。昨年の「ジャパン・テロワール」では、選定した40事業者・50商品を販売し、参加した4社合計で約1300万円の売り上げを記録したという。
- この記事のキーワード

