ヤマト運輸は4月7日、全国のヤマトグループ物流拠点への仕分け・輸配送機能とロジスティクス機能を一体化した統合型ビジネスソリューション拠点を東京都江東区東雲に開設した。6月から順次稼働を開始する。
新拠点は、東京都大田区の「羽田クロノゲート」に次ぐヤマトグループ最大級の物流施設で、地上6階建て、延べ床面積は約11万9600平方メートル。約1万8000坪のロジスティクスサービス提供エリアを備え、在庫管理や流通加工などの機能を集約する。温湿度管理エリアも設け、高い品質保持が求められる商品の取り扱いにも対応。2026年度中には保税蔵置場の許可取得を予定しており、輸出入商品の保管や梱包など、海外物流サービスの提供も視野に入れる。
また、在庫保管倉庫から輸配送拠点までの横持ち輸送や積み替え作業を減らせるため、輸送品質の向上や温室効果ガス排出量の削減にも寄与するとしている。
物流機能を1か所に集約することで、法人顧客のサプライチェーン全体の最適化を支援する狙いがある。首都圏の店舗向け当日配送、翌日配送分の受注時間延長が可能となり、配送リードタイムの短縮や法人顧客の販売機会の最大化に貢献するという。
立地面でも優位性を打ち出す。新拠点は首都高速晴海線「豊洲インターチェンジ」から約1.5キロ、銀座・日本橋エリアから約5キロ圏内に位置する。加えて、「大井コンテナ埠頭」や羽田空港まで車で約20分と、陸・海・空の各輸送モードにアクセスしやすい。国内配送だけでなく、越境ECや海外物流の拠点としても活用を見込む。
環境対応も進める。太陽光発電設備や蓄電池を導入し、施設の消費電力を再生可能エネルギー由来電力で賄う計画で、荷主企業のScope3排出量削減にも貢献するとしている。主要設備として、EV用充電設備や非常用発電機も備える。
従業員向けには、ラウンジや食堂、休憩室、24時間営業の無人コンビニエンスストアを併設するほか、保育施設も設置する。防音壁で車路やランプウェイを囲い、車両走行音や夜間のライトによる周辺環境への影響にも配慮した。
ヤマトグループは中期経営計画「サステナビリティ・トランスフォーメーション2030 ~1st Stage~」で、長期契約で在庫管理や流通加工などを包括的に請け負うコントラクト・ロジスティクス事業を成長領域に位置付けている。今後はこうした統合型ビジネスソリューション拠点を関西、中国、東北にも広げ、法人顧客の経営課題の解決や持続可能なサプライチェーン構築を支援していく方針だ。

