オイシックス、リテールメディアで独自オフライン広告を全国展開。1000拠点、1日約16万食の社食・学食の“広告メディア化”とは?

リテールメディアで提供する広告ソリューションサービスにおいて、グループが保有する食堂ネットワークを生かしたアプローチを広告主に提供する

大嶋 喜子[執筆]

7:00

食材宅配サービス「Oisix」を手がけるオイシックス・ラ・大地グループはこのほど、商品の認知から流通拡大までを支援するリテールメディア「Oisix Retail ADs」において、社食・学食を活用したオフライン広告ソリューション「社食・学食リアルプロモーションメディア」を全国で本格展開すると発表した。

「社食・学食リアルプロモーションメディア」は、グループ子会社のシダックスコントラクトフードサービス(SCF)が全国で展開する食堂ネットワークと、オイシックス・ラ・大地グループが培ってきた商品開発力、企画実行力を掛け合わせた、小売事業者向けの広告ソリューション。

SCFによる全国約1000施設以上、1日約16万食の食堂ネットワークを活用し、企業、工場、学校などでリアルな顧客接点を創出する。卓上POP、ポスターなどの視覚的訴求と喫食体験を組み合わせ、視覚と味覚の両面からブランドへの理解を促進する。このほか、管理栄養士監修による限定メニューの開発、資材の企画・制作・配送・提供までをサポートする。

「社食・学食リアルプロモーションメディア」の展開背景

オイシックス・ラ・大地グループは、2023年から「Oisix」の定期会員基盤を生かした広告事業の展開を開始。従来の施策を体系化・強化し、リテールメディアは2025年7月から本格的に始動していた。同時期より、SCFがゲートシティ大崎で受託運営する職域食堂「雨晴食堂」において、食堂を活用したプロモーションの検証を進めたところ高評価だったという。2026年1月から「社食・学食リアルプロモーションメディア」として全国での本格展開を決めた。

本格展開後の初の企画として、USハイブッシュブルーベリー協会、米国食肉輸出連合会が広告主として出稿する。コラボレーションは2026年6月から順次、東京都内の社食を中心に行う。

広告主とのコラボレーション展開

USハイブッシュブルーベリー協会

USハイブッシュブルーベリー協会は、米国をはじめとする海外市場でブルーベリーを販売する北米・南米のブルーベリー生産者とパッカー(受託製造企業)を代表する農業研究・振興団体。

「社食・学食リアルプロモーションメディア」の利用によるオイシックス・ラ・大地グループとのコラボレーションでは、デザート用途での利用が中心となりやすいブルーベリーについて、タルタルソースや紫キャベツのピクルスなど、食事メニューのなかに自然に取り入れられるメニューを考案する。社食で実際に喫食することで、ブルーベリーの新たな使い方を“体験”として提案し、利用シーンの拡張と継続的な喫食機会の創出につなげる。

提供店舗は「雨晴食堂」、東京都内の大手社食など合計4施設。提供時期は2026年6月3日~29日の期間中、各施設3日間。

提供メニューの一例(左から「豚ロースのソテー ブルーベリーグレイビーソース」「ブルーベリータルタルチキン南蛮」「タンドリーチキン 紫キャベツとブルーベリーのピクルスを添えて」)
提供メニューの一例(左から「豚ロースのソテー ブルーベリーグレイビーソース」「ブルーベリータルタルチキン南蛮」「タンドリーチキン 紫キャベツとブルーベリーのピクルスを添えて」)

米国食肉輸出連合会

米国食肉輸出連合会は、米国の畜産や食肉製品を国際的に広げる目的で、米国の食肉関連企業・団体が設立した米国食肉業界の代表団体。

「社食・学食リアルプロモーションメディア」の利用によるオイシックス・ラ・大地グループとのコラボレーションでは、提供メニューで米国産の豚肉を活用する。ステーキや生姜焼きなどの素材の良さを生かしたメニューや、ポスター、卓上ポップ、トレイの中敷きなどを通じて食材の特長や魅力を伝える。柔らかくジューシーな肉質と、輸送中の低温熟成による深い旨味を持つアメリカンポークの品質を“体験”として届け、理解の深化を図る。

提供店舗は「雨晴食堂」、東京都内の大手社食など合計13施設。提供時期は2026年7月。

提供メニューの一例(左から「塩麹ポークロースト フレッシュトマトサルサ仕立て」「八角香る本格ルーローハン」「ザクザク味噌ナッツのポークステーキ」)
提供メニューの一例(左から「塩麹ポークロースト フレッシュトマトサルサ仕立て」「八角香る本格ルーローハン」「ザクザク味噌ナッツのポークステーキ」)

広告ソリューションサービス「Oisix Retail ADs」とは

「Oisix Retail ADs」は、商品の認知・理解促進から流通拡大までを支援する広告ソリューションサービス。広告主が取り扱う商品と売り場連動型のコラボレーション設計、食材の仕入れ・調達、商品開発、販売までを支援する。オイシックス・ラ・大地グループはECと実店舗両方の販路を持つことから、広告主が訴求したい価値を「体験」として伝えられる点が強み。2026年6月2日から、サービス名を従前の「Oisix ra daichi ADs」から「Oisix Retail ADs」に変更した。

広告ソリューションサービス「Oisix Retail ADs」
広告ソリューションサービス「Oisix Retail ADs」

2026年3月期売上高は前期比2%減の2514億円

オイシックス・ラ・大地の2026年3月期(連結)における売上高は前期比1.8%減の2514億1900万円、営業利益は同6.9%増の73億3900万円、経常利益は同4.3%増の68億4000万円、当期純利益は同24.4%増の45億2700万円だった。

そのうちBtoCサブスクの売上高は同3%減の942億8600万円、内訳は「Oisix」が同1%増の601億1400万円、「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」「Purple Carrot」で構成する「その他」が同9%減の341億7200万円だった。BtoBサブスクは同9%増の833億8500万円だった。

2026年3月期売上高は前期比1.8%減の2514億円だった(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
2026年3月期売上高は前期比1.8%減の2514億円だった(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2027年3月期の連結業績予測は、売上高が前期比0.2%増の2520億円、営業利益は同18.5%増の87億円。そのうちBtoCサブスクの売上高は同1%増の953億円、内訳は「Oisix」が同6%増の635億円、「その他」(「大地を守る会」「らでぃっしゅぼーや」「Purple Carrot」の合算)」が同7%減の318億円を見込む。BtoBサブスクは同10%増の918億円としている。

2027年3月期の売上高は前期比0.2%増の2520億円と予想(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)
2027年3月期の売上高は前期比0.2%増の2520億円と予想(画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

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