日本通運がアリババグループと業務提携、EMSより安価な配送サービスを提供
情報システムでも連携し、税関当局に一括して必要なデータの送信を実現
日本通運はアリババグループと業務提携し、越境ECサイト「T-MALL国際(天猫国際)」出店者への物流サービスの提供を本格的に開始すると8月2日に発表した。日本郵便の国際スピード郵便(EMS)よりも安い価格でサービスを提供、越境ECの促進につなげる。
現在、中国への商品発送はEMSが主流となっている。6月に値上げし、利用の多い500グラム以下で1400円となっている。
日通は、アリババの通販サイトで購入された商品を1000円程度で中国に発送するサービスを始めることで、EMSに対抗する。中国向け通販の商品輸送で5割のシェアをめざす。
情報システム面ではアリババと連携し、中国での通関手続きを円滑・低コストで進めるようにする。
中国政府は4月に越境ECの通関制度を改正し、商品の内容や販売額、物流などの情報を電子データで提出するように要求している。アリババとの情報システムの連携で、税関当局に一括して必要なデータを送信できるようにする。
中国向け越境EC物流ではヤマトホールディングスが4月に京東商城(JD.com)などと提携、消費者への配送まで一括して受託するサービスを開始している(参考記事)。ANAホールディングスも通関支援から輸送まで請け負う事業を9月に開始する予定(参考記事)。中国向け越境EC物流の選択肢の幅が広がり始めている。
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