楽天が爽快ドラッグを買収、約89億円投じて100%子会社に

生活雑貨ECの取り扱いを強化し、子会社のケンコーコムとのシナジーも図る

中川 昌俊

2016年10月31日 9:45

楽天は10月28日、生活雑貨ECを展開する爽快ドラッグを約89億円で買収すると発表した。爽快ドラッグの親会社である住友商事などから、12月中に全発行済み株式を現金で取得し、完全子会社化する予定。

楽天は2015年にケンコーコムを子会社化し、生活雑貨の取り扱いを強化している。爽快ドラッグを傘下に収め、生活雑貨の取り扱いを強化。日常的にECを利用するユーザーの囲い込みを図る。

爽快ドラッグは生活雑貨など約21万点の商品を取り扱い、2014年には「NetBabyWorld」を運営するあかちゃんハウス一二三を買収するなど、事業領域を拡大。2016年3月期売上高は前の期比20%増の310億円だった。

楽天は、爽快ドラッグを買収した理由について生活用品のECの強化をあげている。重要な購買決定要素である商品価格と配送サービスの競争力を高め、顧客満足度の向上につなげていくとしている。

また、ケンコーコムとの連携も図る。商品の販売拡充、物流インフラおよびシステムの効率化、人材・ネットワーク・データといった経営リソースを最適化し、事業上のシナジーを早期に実現していく。

一方、爽快ドラッグの経営については、現状の執行体制に大きな変更の予定はないという。経営の方針も、商品価格と配送サービスの競争力を高める。

従来同様の生活用品や日用品分野の品揃えの拡大、多モール出店やパートナーとの協業による消費者との接点拡大、モール内へのカテゴリ別の複数店舗出店、カテゴリ特化店舗のM&Aによるカテゴリの深掘りなどを継続していく考え。

この記事のキーワード

この記事をシェアしてほしいタヌ!

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored

「所有から利用へ」の潮流をAIで勝ち抜く。事例で学ぶレンタル・リユースビジネスの成功法則とEC構築術 7:00 「サムソナイト」「グレゴリー」のEC改善事例。CVR改善+購入完了率が最大45%増の成果をあげたアプローチとは 11月12日 7:00 スマホゲーム「モンスト」ファンがお得にアイテムを購入できる「モンストWebショップ」はなぜ「Amazon Pay」を選んだのか。導入効果+UI/UX向上に向けた取り組みを聞いた 10月30日 7:00 アンドエスティが「3Dセキュア2.0」の超効率的運用に成功したワケ。オーソリ承認率大幅改善、売上アップにつながった不正対策アプローチとは? 10月28日 7:00 EC業界で市場価値を最大化する――「全体を見渡せる人材」になるためのキャリア設計 10月27日 7:00 転売ヤーが引き起こすEC市場の混乱に立ち向かう! Shopifyパートナー・フラッグシップが提案する最新対策 9月29日 8:00 14か月で累計売上30億円超え。 韓国のネイルブランド「ohora」の急成長を支えたEC戦略とは 9月22日 8:00 生成AI検索が変える消費者の購買行動。UGC活用でサイト流入を最大化する 9月10日 8:00 ほしい商品が見つからないイライラを解消し、CVRを向上! 検索機能強化と顧客満足度アップを実現するBtoB-ECサイト改善のポイントとは? 9月9日 7:00 B向けEC担当者必見。BtoBビジネスを成功に導くサイト内検索の最適化戦略 9月3日 8:00