飲食店向けに築地市場の水産物を販売するECマーケットプレイス「いなせり」がスタート
日本エンタープライズの子会社のいなせりは12月5日、築地市場の水産仲卸業者団体、東京魚市場卸協同組合と共同で、飲食店向けの鮮魚のECサイト「いなせり」を開設した。まずは東京23区の飲食事業者を対象にサービスを始めるが、今後、全国を対象エリアとすることで、築地市場に集まる水産物の販路拡大につなげていく。
「いなせり」は東京魚市場卸協同組合に加盟する仲卸業者が鮮魚などを出品し、登録した飲食事業者が購入することができるBtoBマーケットプレイス。仲卸事業者は専用のアプリで商品の説明文や画像、販売価格などを投稿することができるようになっており、現場で手軽に出品可能となっている。
商品が購入されると同じアプリに注文が入ったことが伝えられ、注文のあった商品を箱詰めにし、その箱に注文IDを記入して、専用の荷捌き場にもっていくと。ラベルの印字や発送処理などはいなせりが行う。午前2時までに注文された商品は当日の夕方までに届ける。
飲食業者は、「いなせり」で飲食店登録をすれば商品を購入できるようになる。会員費や登録料などは発生しない。
まずは、東京23区と多摩地域、栃木県宇都宮市の飲食事業者を対象にサービスを開始。来春までに関東1都7県に対象地域を広げ、近いうちに全国を対象エリアにする予定。
開始時点で、参加仲卸事業者数は約30社、登録飲食事業者数は約70社で、掲載している商品点数は約400商品となっている。
今後、全国を対象エリアにすることで3万社まで登録飲食事業者を増やすとともに、東京魚市場卸協同組合に参加する約500社のうちできるだけ多くの会社に参加してもらい、掲載商品点数の増加を進めていく。
予定では11月の豊洲市場開場に合わせて始まるはずでしたが、今後どうなるかも分からない状況になったので、移転を待たずして開始することにした。仲卸業者が持っている商品は数多く、これほど豊富な商品の中から仕入れ商品を探せるサイトは他にはないというようなサイトにしていきたい。(いなせり・寺尾悠プロダクトマネージャー)