米国の大手ディスカウントストアチェーンであるTargetは2月9日、OpenAIと協力し対話型生成AI「ChatGPT」内でコンテキスト広告(文脈連動型広告)の配信テストを開始すると発表した。
Targetは日用品、食品、アパレルなどを扱う米国の大手小売チェーン。今回のテストでは、Targetと、リテールメディア事業「Roundel」のブランドパートナーによるスポンサー広告を「ChatGPT」上のショッピング関連の会話画面に表示する。ユーザーがその瞬間に探している商品やお得情報、アイデアの発見を支援し、ショッピング体験をよりパーソナライズされた有用なものにすることを狙うという。
広告はユーザーのプロンプト内のキーワードに基づいて配信し、会話との関連性を担保する。たとえば、「毎日の食事をより便利にするカウンタートップ用の調理家電」をユーザーが聞いた場合、ノンフライヤーの広告を表示するといった形だ。広告はスポンサーであることを明確にラベル表示し、AIの回答とは分離して掲載。「ChatGPT」の回答内容には影響を与えない設計としている。
リテールメディア事業「Roundel」は従来の広告枠を超え、ユーザーの購買検討文脈に沿った「関連性の高い瞬間」でブランド接点を創出できるようになる。
OpenAIの広告・収益化部門責任者であるAsad Awan氏は、広告がAIへの幅広いアクセスを支える重要な役割を担うと説明。その上で、「明確に区別され、関連性があり有用な広告体験」をパートナーと検証していくとコメントしている。
Targetによると、「ChatGPT」からサイトへのトラフィックは毎月平均40%増加しているという。今回の取り組みは、消費者が発見から購入決定までのあらゆる段階で接点を持つというTargetの戦略を反映したものだ。
エージェンティック・コマース(自律型AIを活用した商取引)を推進しているTargetは2025年12月、「ChatGPT」内で買い物支援を行う「Targetアプリ」をローンチ。「ChatGPT」内で、会話形式で自社商品の提案や買い物を勧めている。そのほかには、Googleと共同でAIエージェントと各種システムを連携させるためのオープンスタンダード「UCP」を開発。商品検索から購入、購入後サポートまでをシームレスにつなぐ共通ルールの構築を進めている。
なおOpenAIは同日、米国でChatGPT内広告のテスト開始を発表。表示対象は成人のフリープランおよび低価格の「Go」プラン利用者としている。
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