商品取扱高2700億円をめざすスタートトゥデイ、2018年3月期の戦略と施策

2018年3月期中にプライベートブランドを発売する計画

渡部 和章

2017年5月11日 10:00

スタートトゥデイが運営する「ZOZOTOWN」を含めた商品取扱高の推移

商品取扱高の推移(赤枠内が2018年3月期計画、画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

ファッションECモール「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは今期(2018年3月期)、商品取扱高の計画を前期比27.3%増の2700億円に設定した。

「ZOZOTOWN」への新規出店を促進するほか、古着専門モールの強化にも取り組む。想定するファッションEC市場の自然成長率15%を大幅に上回る成長をめざす。期中にはプライベートブランドも発売する計画だ。

商品取扱高計画の事業別の内訳は、ZOZOTOWN事業の「受託ショップ」が同28.2%増の2460億円、古着専門モール「ZOZOUSED」は同39.8%増の180億円、「BtoB事業」は同3.5%減の60億円。

ZOZOTOWN事業の2017年3月末時点における出店ショップ数は前年比約1割増の954店舗だった。2017年3月期の年間購入者数(会員と非会員の合計)は同41.2%増の632万4033人。近年は新規出店の加速や積極的なプロモーション施策によって出店者と利用者を増やしてきた。

スタートトゥデイが運営する「ZOZOTOWN」を含めた年間購入者の推移

年間購入者の推移(赤枠内が2017年3月期実績、画像はIR資料から編集部がキャプチャ)

2018年3月期も引き続きZOZOTOWN事業が成長の牽引役となる。ユーザーのニーズに対応した新規ブランドの出店促進や、新規ユーザーの獲得と既存ユーザーの購入頻度の上昇を目的としたプロモーションを機動的に実施する。商品取扱高の拡大に対応するため、物流センターの拡張も予定している。

ZOZOUSEDは引続き商品の買取りを強化していくことで事業規模の拡大を図るとともに、フルフィルメント機能の効率化にも継続的に取り組む。

すでに公表しているプライベートブランドについては、今期中の事業開始を目標に準備を進めているという。

購入金額の支払いを5万円まで、最大2か月間延長できる後払いサービス「ツケ払い」は、2017年1~3月期(2017年3月期の第4四半期)の増収に寄与した。本サービスは今後も継続していく方針。

この記事のキーワード

この記事をシェアしてほしいタヌ!

人気記事トップ10

人気記事ランキングをもっと見る

企画広告も役立つ情報バッチリ! Sponsored

「サムソナイト」「グレゴリー」のEC改善事例。CVR改善+購入完了率が最大45%増の成果をあげたアプローチとは 11月12日 7:00 スマホゲーム「モンスト」ファンがお得にアイテムを購入できる「モンストWebショップ」はなぜ「Amazon Pay」を選んだのか。導入効果+UI/UX向上に向けた取り組みを聞いた 10月30日 7:00 アンドエスティが「3Dセキュア2.0」の超効率的運用に成功したワケ。オーソリ承認率大幅改善、売上アップにつながった不正対策アプローチとは? 10月28日 7:00 EC業界で市場価値を最大化する――「全体を見渡せる人材」になるためのキャリア設計 10月27日 7:00 転売ヤーが引き起こすEC市場の混乱に立ち向かう! Shopifyパートナー・フラッグシップが提案する最新対策 9月29日 8:00 14か月で累計売上30億円超え。 韓国のネイルブランド「ohora」の急成長を支えたEC戦略とは 9月22日 8:00 生成AI検索が変える消費者の購買行動。UGC活用でサイト流入を最大化する 9月10日 8:00 ほしい商品が見つからないイライラを解消し、CVRを向上! 検索機能強化と顧客満足度アップを実現するBtoB-ECサイト改善のポイントとは? 9月9日 7:00 B向けEC担当者必見。BtoBビジネスを成功に導くサイト内検索の最適化戦略 9月3日 8:00 クリック率3倍、セッション数2.3倍を実現したECサイトの取り組みとは? リアル店舗のような“ワクワク感”を再現するPLAZAの事例 9月2日 7:00