TSIホールディングスは12月1日、傘・日傘の専門店「Waterfront」を展開するウォーターフロントの全株式を取得し、完全子会社化した。ジャフコ グループが管理・運営するファンドから全株式を譲り受けた。取得価額は非公表。

今回のM&Aは、中期経営計画「TSI Innovation Program 2027(TIP27)」の一環として実施。ファッション領域のポートフォリオ拡充、新市場への進出を狙った戦略的な取り組みという。
TSIホールディングスは、既存のブランドポートフォリオに「傘」というファッション領域と親和性の高いライフスタイルグッズを取り込むことで、ラインアップを戦略的に補完する。
また、「雨の日」の日常シーンを起点に、これまでになかった新たな顧客接点の創出が期待できるとしている。さらに、アパレル領域で培った企画力や各ブランドとのコラボレーションを活用し、レインウェアなど関連商品の共同開発も視野に入れ、さらなる成長をめざす。
ウォーターフロントは、傘の企画・製造・卸売りを手がけており、国内に加えて中国・東南アジアでも幅広い販売網を持つ。EC展開にも注力している。主力ブランド「Waterfront」は高い認知度に加え、デザイン性と機能性を兼ね備えたブランドとして、多くのユーザーから支持されているという。
ウォーターフロントの2024年12月期の単体業績は、売上高が前期比28.8%増の30億800万円、営業利益が同301.6%増の2億4100万円、経常利益が同157.8%増の4億4600万円。当期純利益は3億1000万円(前期は4000万円の赤字)と、大幅な増収増益を達成している。
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