大雨被害の富山県、石川県、福井県の14市町に災害救助法を適用。被災中小企業・小規模事業者に支援措置
経済産業省は、8月27日からの大雨被害を受け、富山県、石川県、福井県の計14市町に災害救助法を適用したことを踏まえ、被災中小企業・小規模事業者向けの支援措置を実施する。
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北陸地方で8月27日から続いた大雨被害を受け、富山県、石川県、福井県の計14市町に災害救助法が適用されたことに伴い、経済産業省は被災した中小企業・小規模事業者向けの支援措置を実施すると発表した。

8月28日に富山県と石川県の8市町を対象とする支援策を公表。その後、福井県の5市1町が災害救助法の適用対象に追加されたことを受け、8月31日に対象地域を拡大した。
支援策は、特別相談窓口の設置、日本政策金融公庫などによる災害復旧貸付、セーフティネット保証4号、既往債務の返済条件緩和、小規模企業共済の災害時貸付の5つ。被災事業者の資金繰りや事業復旧を支援する。
災害救助法を3県14市町に適用
対象地域は次の通り。
富山県は高岡市、氷見市、小矢部市、射水市の4市。石川県は羽咋市、志賀町、宝達志水町、中能登町の4市町。福井県は福井市、大野市、勝山市、あわら市、坂井市、吉田郡永平寺町の6市町となる。福井県の6市町は、8月31日に公表した追加分で対象となった。
特別相談窓口を設置
富山県、石川県、福井県の日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、よろず支援拠点などに特別相談窓口を設置する。
このほか、中小企業基盤整備機構北陸本部、中部経済産業局、近畿経済産業局などでも被災事業者からの相談に対応する。
日本政策金融公庫などが災害復旧貸付
富山県、石川県、福井県の日本政策金融公庫と商工組合中央金庫は、災害復旧貸付を実施する。
災害により被害を受けた中小企業・小規模事業者を対象に、運転資金や設備資金を融資する。国民生活事業の融資限度額は3000万円、中小企業事業は1億5000万円の別枠とする。
融資期間は、運転資金が10年以内、設備資金が20年以内。据置期間はいずれも3年以内としている。
金利は国民生活事業が年2.70%、中小企業事業が年2.75%。いずれも8月3日時点で、貸付期間5年の場合の水準となる。

セーフティネット保証4号を適用
セーフティネット保証4号も適用する。同制度は、自然災害などの突発的な事由によって経営の安定に支障が生じている中小企業者を対象に、信用保証協会が一般保証とは別枠で100%保証する制度。
対象となるのは、災害の影響を受けた後、原則として最近1か月の売上高などが前年同月比で20%以上減少し、その後2か月を含む3か月間でも前年同期比で20%以上減少することが見込まれる事業者。利用には売上高減少について市区町村長の認定が必要となる。
保証限度額は、無担保8000万円、普通保証2億円の別枠。原則として第三者保証人は不要としている。

既往債務の返済条件緩和にも対応
経産省は、日本政策金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会に対し、被災事業者の実情に応じた柔軟な対応を要請する。返済猶予を含む条件変更、貸出手続きの迅速化、担保徴求の弾力化などを求める。
小規模企業共済の災害時貸付も適用
5つ目は、小規模企業共済の災害時貸付の適用。災害救助法が適用された3県14市町で被害を受けた小規模企業共済契約者に対し、中小企業基盤整備機構が原則として即日で低利融資を行う。
対象は、50万円以上の借入限度額を有する共済契約者で、被災区域内に事業所を有し、事業所や主要資産が全壊、流失、半壊、床上浸水などの被害を受けた場合。また、災害の影響で原則1か月間の売上高が前年同月比で減少する見込みがある場合も対象となる。
借入限度額は、納付済掛金の合計額に掛金納付月数に応じて7〜9割を乗じた額の範囲内で、上限は1000万円。借入期間は500万円以下が36か月、505万円以上が60か月としている。
借入利率は年0.9%で、担保・保証人は不要。取扱期間は災害発生日から6か月以内となる。
EC・小売事業者も資金繰りと復旧準備の確認が重要に
EC事業者や小売事業者にとっては、実店舗や倉庫の浸水、在庫や設備の毀損、配送網の停滞、売上減少などが事業継続に直結する。今回の支援措置は、相談対応、融資、信用保証、既往債務への対応を組み合わせた内容となっており、資金繰りの悪化を防ぎながら復旧を進めるための制度がそろった形だ。
対象地域の事業者は、被害状況を整理した上で、自社が利用できる制度の要件や申請に必要な証明書類を早めに確認し、相談窓口や金融機関、商工団体に相談することが重要になりそうだ。

