緊迫するイラン情勢を受け中小企業庁は3月23日、中東情勢や原油価格高騰などの影響を受ける中小企業・小規模事業者に向けて、特別相談窓口の拡充と資金繰り支援を打ち出した。
特別相談窓口を拡充、資金繰り・経営相談を受け付け
これまで全国の日本政策金融公庫や商工会議所などに設置していた「ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」を、「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」へ同日付で拡充した。
対象機関は、日本政策金融公庫、沖縄振興開発金融公庫、商工組合中央金庫、信用保証協会、商工会議所、商工会連合会、中小企業団体中央会、よろず支援拠点など。
「中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口」では、困難な状況に直面している中小企業・小規模事業者を対象に、資金繰りや経営に関する相談を受け付ける。相談窓口の一覧(機関・支店・連絡先)はPDFで公開している。
- 中東・ウクライナ情勢・原油価格上昇等に関する特別相談窓口一覧(PDFが開きます)
セーフティネット貸付の要件を緩和、一定要件で金利引き下げも
資金繰り支援として、日本政策金融公庫などが実施する「セーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)」の要件を緩和する。
支援対象は、「中東情勢により今後の影響が懸念される事業者」まで拡大。加えて、原油価格高騰など原材料・エネルギーコスト増の影響を受け、一定の要件を満たす場合には金利引き下げも実施する。
「セーフティネット貸付(経営環境変化対応資金)」は、社会的・経済的環境の変化など外的要因で一時的に業況が悪化しているものの、中長期的には回復・発展が見込まれる事業者の資金繰りを支える融資制度。
対象要件は「最近3か月の売上高が前年同期または前々年同期に比べて5%以上減少」などが基本となる。ただし特別相談窓口が設置された災害・事象による影響を受けた場合は、数値要件を満たさなくても、資金繰りに著しい支障をきたしている、またはきたすおそれがあると認められれば対象となる。
資金使途は設備資金と運転資金。貸付限度額は中小企業事業が7億2000万円、国民生活事業が7200万円。返済期間は設備資金が20年以内、運転資金が10年以内で、いずれも据置期間は3年以内としている。
貸付利率は、基準利率(貸付期間5年以内の標準的利率)で中小企業事業が2.40%、国民生活事業が3.10%。原油価格上昇などの原材料・エネルギーコスト増、またはウクライナ情勢の変化の影響を受け、最近の売上高総利益率または売上高営業利益率が前期比で5%以上減少している場合は、上記利率から0.4%を控除する。なお貸付期間5年以内の標準的利率。実際の適用利率は担保の有無や信用リスク等により異なるとしている。
