しまむら、3期目のEC売上高は46%増の41億円。営業損益は黒字転換を達成
しまむらの2023年2月期EC売上高は、前期比46.4%増の41億円だった。損益面では単年度の営業黒字化を達成したという。
4事業(しまむら、アイベル、バースデイ、ジャンブル)のEC展開で品ぞろえを拡大した。EC限定によるインフルエンサー企画のほか、キャラクター商品の提供や地域専用商品が好調に推移。特に限定商品と予約販売が好調だった。
「ファッションセンターしまむら」「カジュアル&シューズ アベイル」「Baby&Kids バースデイ」「雑貨&ファッション シャンブル」のアプリ、自社ECサイト共通の会員サービスを2022年11月にスタートした。
来店時や商品購入時に会員証を提示すると会員特典に応募できる「チケット」交換といった特典を用意し、こうしたデジタル上の会員数は309万人まで拡大。EC利用にもつながったとしている。
社内スタジオを利用してインスタライブを配信し、デジタル販促を強化。2022年8月からは、受注能力を拡大するためにECセンター(EC専用の物流倉庫)を経由せず、サプライヤーが直接店舗へ納品する「ECサプライヤー納品」を始めた。
しまむらは、実店舗の物流・配送網を使いコストを抑制、「ローコストEC」を事業構造の根幹としている。サプライヤーが埼玉県の東松山商品センターに商品を納品後、隣接するECセンターで検収し、在庫として保管する。店舗受け取りはしまむらの物流網で配送し、個人宅配送の場合は宅配業者に配送を委託している。
2024年2月期のEC売上高は、同22.0%増の50億円を計画している。顧客管理システムを利用して実店舗との相互送客を高度化する。また、顧客管理基盤を活用した「パーソナライズ・レコメンド」始めるなどダイレクトマーケティング事業を強化していく。
各事業で品ぞろえを改善、顧客層拡大に向けて地域限定商品なども展開する。ECセンター業務の効率化、ささげ(撮影・採寸・原稿)能力の向上も図る。