瀧川 正実 2015/1/28 13:00

アイペット損害保険が2014年12月15日から始めた、ユーザーが飼っているペットの写真を投稿し、ユーザー同士で共有する専用サイトでの投稿数が、開始後1か月強で3000枚を突破した。米国ではソーシャルメディアへのペット画像投稿とペット用品販売を連動するEC企業の躍進が目立っているが、日本では成功事例は少ない。日本の物販企業は、アイペット損害保険の取り組みを参考にできそうだ。

企画名称は「ワン!にゃん!かるた」。同社のブランディングを向上させる目的で、昨年12月に企画を開始。専用サイトから、販売する保険商材に誘導することは行わず、ユーザー同士が写真を共有することを目的に企画を始めた。

企画内容は、投稿した写真がサイト上でオリジナルの「かるた」になるというもの。撮影したペットの写真を絵札として読み札にあたるコメントを専用サイトに投稿すると、他のユーザーと共有できる。投稿した写真を他のユーザーが評価できる投票機能もある。

アイペット損害保険が行っている企画「ワン!にゃん!かるた」

「ワン!にゃん!かるた」にユーザーが投稿した画像

面白かった投稿にTwitterでのツイート、Facebookでの「いいね!」で投票することが可能。評価が高かった投稿には、景品がプレゼントされる。今回の企画は「想定以上の投稿数があった」(広報)と言う。

企画は1月31日まで。最優秀賞にはペットと泊まれる宿泊券、投稿された画像をもとに作成したオリジナルかるたをプレゼントする。

今回の企画はアイペットのブランディング向上が目的で実施。「『かるた』という季節要因、ペットという切り口が話題になって一気に投稿数が増えた」(同)。今後も定期的にこうしたソーシャルを切り口とした企画を実施していくという。

ペットとソーシャルメディアは相性が高いとされているが、物販とペット商材を結び付けるソーシャル展開の成功事例は少ない。

米国ではソーシャルメディアへのペット画像投稿とペット用品販売を連動するEC企業の躍進が目立っており、アイペット損害保険がソーシャルメディアを使ったブランディングの取り組みは参考になりそうだ。

担当編集者のコメント: 

米国ではFacebookやピンタレストなどのソーシャルメディアを駆使し、急成長しているベンチャーEC企業が増えている。

2010年創業で、ペットフードを扱う「PetFlow.com」は創業3年で50億円という年商規模に成長している。Facebookを通じたペットの画像を投稿しファンを集客。エンゲージを強め、Facebookからの商品購入を増やしている。

同じくペットフードの「Petbrosia」は2011年創業だが、2014年には売上高を20億円まで伸ばしている。FacebookやTwitter、ピンタレストなどのソーシャルメディアを活用。「ペット」の画像を多く掲載し、通販サイト利用につなげている。

日本ではペット関連商材を扱う企業が、ソーシャルメディアなどを活用して売り上げを伸ばしている大きな成功事例はあまりみかけない。米国の事例からは、ソーシャルメディアとペット、そして通販の親和性が高く、日本でもこうした米国事例、アイペット損害保険の取り組みは参考になりそうだ。

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