楽天No.2の國重氏が辞任、理由は「一身上の都合」
楽天はかつてNo.2として金融事業を中心に舵取りを担った國重惇史取締役副会長執行役員が4月22日付で辞任すると発表
楽天は4月22日付で、かつてNo.2として金融事業を中心に舵取りを担った國重惇史取締役副会長執行役員が辞任すると発表した。理由は一身上の都合としている。
國重氏は住友銀行取締役などを経て、1999年にディーエルジェイディレクト・エスエフジー証券(現楽天証券)の代表取締役社長に就任。2004年に楽天の常務執行役員、2005年に代表取締役副社長執行役員に就いた。
2008年にはイーバンク銀行(現楽天銀行)代表取締役社長を兼務。2014年に楽天の取締役副会長執行役員に就任していた。
國重氏はかつて、楽天において三木谷浩史代表取締役会長兼社長以外で唯一、代表権を持つNo.2として、金融事業を中心に辣腕を振るった。
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楽天に出店している複数の店舗に人に聞くと共通して上がったのは「市場事業ではあまり関わりがなかったのではないか」ということ。一身上の都合という辞任理由について、疑問を抱く出店者も多いのは事実だ。
一方、今回の辞任は楽天が新たな投資フェーズに入ったという見方もある。インターネット金融事業の13年12月期業績は、売上高にあたる売上収益は前期比59.2%増の2014億9400万円。セグメント利益は同117.8%増の441億7400万円だった。2011年12月期にクレジットカードの再構築などによる特別損失800億円超を計上したことがあったが、景気回復などの追い風も受け、現在の金融事業は好調だ。
金融事業を構築した立役者の辞任によって、今後の楽天がどのように変わっていくのか、注視していきたい。