越境EC大手のビィ・フォアード、「ガリバー」のIDOMと車両情報の連携

中古車の越境ECなどを手がけるビィ・フォアードは5月26日から、中古車販売の「ガリバー」を手がけるIDOMと中古車の海外向け販売を目的とした車両情報の連携を開始した。
IDOMが保有する在庫車両情報をビィ・フォワードの越境ECサイトに掲載し、海外向けに販売するもの。IDOMは通常通り国内向けの販売をしながら、同時に海外向けにも展開できるようになった。
ビィ・フォアードの越境ECサイト「beforward.jp」は世界207の国・地域に年間15.6万台(2024年6月期実績)の中古車を販売。今回の連携により、IDOMの保有する車両を数多くかつ安定的に掲載することで、海外ユーザーにとってより魅力的なサイトになり、集客増が見込まれるとしている。
IDOMの車両情報の掲載は「BE FORWARD Marketplace」を活用して実現した。「BE FORWARD Marketplace」は、ビィ・フォアードの越境ECサイト「beforward.jp」を海外マーケットへ参入・拡大を狙うサプライヤーへ無料提供する中古車輸出プラットフォームサービス。2020年7月にサービスを開始した。
サプライヤーがビィ・フォワードの越境ECサイトへ商品を掲載した後は、ビィ・フォワードが販売、輸出、納車まで対応する。システム利用料、年会費、成約手数料、陸送料は一切なく、日本国内における車両業販だけで海外販売できる。IDOMの車両情報掲載は両社のシステムをAPI連携させて実現している。
ビィ・フォワードによると、中古車輸出は海外の顧客やバイヤー探し、各国の言語での商談、国別の輸出検査への適合、輸出書類の作成、各国の輸入規制や輸入関税への対応、船会社の手配、現地通関の手配、現地物流の手配、決済(海外送金)、為替リスクなど、複合的に高いハードルがあるという。
新興国においては、アメリカにおけるトランプ関税のような輸入規制や車両の輸入検査項目が突如変更になることも珍しくない。そのため、適切な対策と正確な手続きが必要となる。また、海外向け販売サイト(越境ECサイト)の開発・運用やオペレーションセンターの設置・運用など、ゼロからの構築の場合は時間もコストも必要となる。
ビィ・フォワードはこうしたさまざまな中古車輸出の課題を、「BE FORWARD Marketplace」を利用することで解決。中古車輸出において、大幅なコスト削減と短期でのマーケット拡大を実現できるとしている。