「楽天市場」2025年夏のトレンド予測。注目を集めそうなのは「多様化する暑さ対策商品」「夏の温活」「主食のバラエティ化」
楽天グループは5月28日、2025年夏に注目を集めそうな消費行動や商品をまとめた「楽天市場 2025年夏のトレンド予測」を発表した。注目トピックとして「多様化する暑さ対策商品」「夏の温活」「主食のバラエティ化」をあげた。
多様化する暑さ対策商品
「楽天市場」では、涼しく快適に過ごすための家電や衣服、生活用品などの暑さ対策商品の2024年の流通総額は前年比約1.5倍に拡大。また、2025年における暑さ対策商品の購入意向についてアンケート調査を実施したところ、7割以上が「購入予定」もしくは「購入を検討している」と回答した。
商品を選ぶ際に重視する点では「機能性」「価格帯」「携帯性」が上位にあがった。こうした結果から、今夏も暑さ対策商品に注目が集まるとともに、性能と価格の手ごろさに加えて、軽量・コンパクトで持ち運びやすい商品への需要が高まると予測した。

「楽天市場」では子ども向けの暑さ対策商品も需要が拡大傾向にあるという。「ランドセル冷却パッド」の2024年の流通総額は前年比で約6.4倍、子ども向けの暑さ対策用の帽子は約2.7倍、日傘は約1.4倍とそれぞれ伸長。機能性が高いだけでなく、子どもの負担にならないよう軽量化された商品が注目されると予測した。
夏の温活
2024年夏は暑さ対策商品に加えて、体を温める「温活」関連商品の売れ行きが好調だったという。「楽天市場」における「温活」関連商品の流通総額は、2024年の年間で前年比約1.2倍だったのに対し、2024年6月から8月では前年同期比約1.3倍と、夏期における伸び率が全体の伸び率を上回ったという。
アンケート調査では回答者の半数以上が夏場の冷房による冷えを経験しており、そのうち約7割が夏場に体を温める活動に「取り組んでいる」もしくは「興味がある」と回答。このことから2025年も「夏の温活」への関心や関連商品の需要が高いと予測した。
「楽天市場」では、腹巻や靴下などの生活用品や、生姜成分を含んだお茶などの食品に加えて、火を使わない「お灸」や「よもぎ蒸し」など、幅広い種類の「温活」関連商品を紹介。また、厚生労働省では近年、発汗を促すことで暑さ対策のトレーニングを行う「暑熱順化」を啓発しており、今後「温活」への関心や注目がさらに高まるとも予測した。

主食のバラエティ化
楽天の調査によると、主食の好みは二極化しており、「楽天市場」では2024年夏の時点で穀類(白米除く)の人気が高まる傾向が見られているという。
アンケート調査で「パンや麺などの主食を意識するようになったか」と尋ねたところ、半数以上が「意識するようになった」もしくは「やや意識するようになった」と回答。さらに、「意識するようになった」と答えた人に回答者し、「今年の夏、米以外の主食を食べる機会が増えそうか」と質問したところ、約8割が「増えそう」「どちらかというと増えそう」と回答した。
一方で、「意識しない」もしくは「あまり意識しない」と答えた回答者のうち、約9割は「増えないと思う」と回答したことから、ユーザーニーズに違いがあり趣向は二極化していることがわかった。
「楽天市場」では、白米を除く「穀類」のカテゴリにおいて、2024年の1年間で流通総額が前年同期比で約1.2倍だったのに対し、6月から8月は前年同期比約1.5倍と、夏場に需要が高い傾向が見られたという。白米より栄養価の高い「もち米」は約2.4倍、「玄米」は約1.8倍と、それぞれ夏場に需要が高まる傾向がみられたという。
また、「パスタ」の2025年3月から4月の流通総額が前年同期比で約1.2倍と伸長。特に5キロや10キロサイズの大容量タイプの商品が売れ筋だという。加えて「ライスヌードル」は同約2.7倍、「ジャスミンライス」は同約1.4倍と、日本国外で親しまれている主食の需要も拡大している傾向にあるという。
アンケート調査で、日本国外の主食について興味があるか尋ねたところ、約6割が「世界の主食に興味がある」と回答。実際に食べたことのある世界の主食としては、「ライスヌードル」「クスクス」「トルティーヤ」などが上位に挙がり、入手しやすく、調理のハードルが低い商品が選ばれる傾向にあるとした。今後「楽天市場」においても、主食のバリエーションはさらに拡大し、より多様な食の選択肢と、新しい食の楽しみ方が広がっていくことが予想されるとした。
