「イーザッカマニア」が再開へ、「神戸レタス」のマキシムを抱える婦人服のフジスターが株式会社ズーティーを設立

「株式会社ズーティー」を設立したフジスターは、2023年12月に婦人衣料の企画・製造販売・店舗管理運営事業を手がけるジジョンを子会社化アパレルECサイト「神戸レタス」を運営するマキシムを子会社化している。

鳥栖 剛[執筆]

10月27日 6:00

婦人服や子供服の卸売りなどを手がけるフジスターは、「イーザッカマニアストアーズ」を運営する有限会社ズーティーからイーザッカマニア事業(婦人衣料EC販売)を継承し、同事業の運営会社として新たに「株式会社ズーティー」を設立した。

婦人服や子供服の卸売りなどを手がけるフジスターは、「イーザッカマニアストアーズ」を運営する有限会社ズーティーからイーザッカマニア事業(婦人衣料EC販売)を継承し、同事業の運営会社として新たに「株式会社ズーティー」を設立した
「株式会社ズーティー」のHPでのお知らせ(画像はズーティーのWebサイトから編集部がキャプチャ)

フジスターは、ECは今後も拡大が見込まれる事業で、婦人服企画製造卸事業との関連性が強くシナジーの発揮が見込まれることから、事業を継承したという。新会社の代表はフジスターの社長を務める藤井尊徳氏と、林純司氏が就任している。

なお、新生「株式会社ズーティー」が運営する「イーザッカマニア」の店長には、浅野かおり氏が就いた

浅野店長は公式サイト上で「再開のごあいさつ」としてコメントを発表。「多くのチャレンジをしてきた旧ズーティーと親和性の高いフジスターとの巡り合わせは、前を向くには十分すぎる出会いだと思う」などとコメントしている。

婦人服や子供服の卸売りなどを手がけるフジスターは、「イーザッカマニアストアーズ」を運営する有限会社ズーティーからイーザッカマニア事業(婦人衣料EC販売)を継承し、同事業の運営会社として新たに「株式会社ズーティー」を設立した
浅野かおり店長の再開のあいさつ(画像はズーティーのWebサイトから編集部がキャプチャ)

フジスターは婦人服や子供服などの卸売りを手がける企業。1932年に名古屋で服地卸売業藤井商店として創業。1946年に藤井を設立。1980年から現社名。主要取引先として、イトーヨーカ堂、イオン、しまむら、ユニー、ライフ、ビバホームが名を連ねている。「Lady Heart」の屋号でイトーヨーカ堂で直営店舗を運営するほか、主要ECモールにも出店している。

また、2023年12月に婦人衣料の企画・製造販売・店舗管理運営事業を手がけるジジョンを子会社化するなどM&Aを推進。ジジョンも独自にアパレルECを運営している。2024年6月にはアパレルECサイト「神戸レタス」を運営するマキシムを子会社化している。

有限会社ズーティーと関連会社のアーク、ループ、ループロジスティクスの4社は、4月15日付で事業を停止。6月に破産手続き開始の決定を受けていた。

有限会社ズーティーは2002年4月に創業、2005年3月に法人改組されたカジュアルウエアとファッション雑貨の販売業者。「テンション高めの女子をつくる」をコンセプトにティーンから20代前半の女性をメインターゲットに、幅広い年代のレディースアパレルを企画し、販売していた。自社ECサイト、「楽天市場」などのECモールで「イーザッカマニアストアーズ」の店名で事業を展開、「楽天ショップ・オブ・ザ・イヤー(SOY)」の常連受賞店としても知られる。ネット通販の売り上げが伸長した2018年9月期には売上高約40億100万円を計上していた。

2018年12月に物流面でトラブルが発生し出荷業務が滞ったことに加え、実店舗を縮小するなど売り上げ減少により収益面が悪化。2020年に入ってから新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年9月期の売上高は約34億9600万円に縮小。2023年9月期までにはすべての実店舗を閉鎖し、若手社員を中心にSNSを活用した広告宣伝やインフルエンサーとのコラボレーションなどにより売り上げは回復していたが、為替相場の円安基調により仕入れ価格が高騰。コロナ融資の返済負担も重荷となるなか、資金繰りも限界に達したため、事業の継続を断念していた。

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