中川 昌俊 2015/6/2 6:00

ヤマトホールディングスは6月1日、通販のバックヤード業務を効率化する統合パッケージ「YES!(Yamato Ec Solutions!)」の提供を開始した。統合パッケージにもかかわらず、システム導入のための初期費用や固定費となるランニングコストを無料にし、料金は荷物を送った分だけの従量課金制をとることで、中小規模の通販事業者にも利用しやすいようにした。中小事業者へサービスを提供することで、配送荷物の取り扱い個数の増加にもつなげていく。

「YES!」は大手モールへの出店や自社サイトなど複数の販売チャネルでの受注管理、出荷対応、配送、決済を統合したパッケージ。現在、中小通販事業者では、通販事業を拡大すればするほど業務負荷が高まり、本来の製品開発や顧客満足度の向上に全力を投入できなくなる状況が発生しているが、こうした業務負荷を代行することで通販事業の拡大を支援する。

ヤマトグループでは従来、受注管理システム、配送委託、決済などそれぞれ提供する会社が異なり、それぞれ別々のサービスとして通販事業者向けに提供してきたが、まとめて提供することで、通販事業者はひとつの窓口で通販に必要なバックヤード業務を全てそろえられるほか、各システムの連携もスムーズに行えるようにした。

主なターゲットは中小事業者だが、事業の成長に合わせ「コンビニエンスストア受け取り」や「在庫管理業務」、「コールセンター業務」など、さまざまなオプションサービスを利用できるようにすることで、大規模事業者でも十分満足できるサービスとして提供する。

利用料については、契約時に算定。基本パッケージのみの場合、荷物1個あたりの料金は宅急便定価運賃が上限となる。

「社長島耕作」をイメージキャラクターとして採用
担当編集者のコメント: 

今回のヤマトのサービスで最も注目したい点は、モールや自社サイトなどの受注を処理する受注管理システムが固定費無料で利用できる点にある。

受注管理システムは、導入すれば業務の効率化につながることはわかっているが、月額利用料などコスト面がネックとなって導入しない中小のEC事業者は非常に多い。今回、固定費無料で利用できるとなれば、ぜひ利用したいと考える事業者は少なくないはずである。

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