アーバンリサーチがバーチャル試着とEC連動の端末を開発、将来は体験型無人店舗の展開へ

バーチャルフィッテング(3D技術を用いた試着)端末を開発し、商品に触れることなくバーチャル上で着用イメージが確認できるようにした

瀧川 正実

2014年6月18日 9:00

アパレル販売のアーバンリサーチは6月17日から、販売する商品をバーチャル試着し、購入までをサポートする取り組みを始めた。バーチャルフィッテング(3D技術を用いた試着)端末を開発し、商品に触れることなくバーチャル上で着用イメージが確認できるようにした。池袋パルコにて期間限定で6月30日まで行う。試着から購入までを端末一台で実現でき、将来的にはアパレルの体験型無人店舗として事業展開を目指す。

開発したのは「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」。60型大画面の液晶を搭載し、電源と無線LAN環境があればどこにでも設置することができるバーチャルフィッティング端末。設置したカメラが利用者の体形を読み取り、体のラインに合わせて、ワンピースやスカートなどの試着を実現する。3Dで表示された洋服のボリュームや細かな動きを、実際に商品を着用しているかのように体験できるという。

「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」ではこのように試着イメージが確認できる

「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」ではこのように試着イメージが確認できる

素材の硬さや空気の影響を踏まえたリアルな動きを再現する「クロスシュミレーション機能」を搭載。また、体のラインに合わせて洋服が密着し、腕を上げると服も追随する再現性を実現した。

端末はECサイトと連携。気に入った商品があれば液晶画面上でECサイトのカートに商品を入れると、QRコードが発行される。それをスマートフォンで読み取りアクセスすると、スマホで当該商品を購入できる。フィッティング画像をSNSに投稿することも可能で、「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」の認知拡大にもつなげる。

アーバンリサーチが独自開発した「ウェアラブル クロージング バイ アーバンリサーチ」

体験型無人店舗としての展開を目指しているという

今回の取り組みは試着から商品購入までを端末一台で実現できるため、省スペースでも出店可能なアパレルの体験型無人店舗としての展開を目指している。アーバンリサーチによると、一般的な飲料などの自動販売機を設置するよりも、高い収益が期待できるという。

アーバンリサーチのEC売上高は全社売上高355億円のうち、20%超を占める規模まで広がっており、ECの強化を進めている。

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