株式会社いつも. 2017/7/14 9:00
中小の化粧品やサプリなどの単品通販を行っている会社が、最近EC化率を伸ばしている百貨店などの大型店や、ナショナルブランドといった実店舗を持っている企業に負けないためのポイントを、物流の側面から紹介しましょう。

最近、百貨店や大型店などがEC化率を伸ばしている理由にはいくつかのポイントがあります。そのポイントを知ることで自ずと負けないための対抗策が見えてきます。

百貨店や大規模小売店では独自のポイントシステム付きのクレジットカードを保有しており、そのポイント、決済方法をそのままECでも利用させる事がECの利用を促す一つのきっかけになっています。

また、リピート買いや消耗の激しい商品を再購入する場合など、十分に商品を理解しており接客が不要な状況で、店舗での接客販売が煩わしいと感じるお客様の受け皿としても機能しており、自分のペースで買い物ができることをメリットと感じているようです。こういった事は店舗レビューからも多く見受けられます。

また、ナショナルブランドが大型ECモールに出店する事も多くなり、既に利用客が多くいる大型モールに出店することで、集客効率良く新規ユーザを獲得している事例もあります。

また、こういった場合は土日祝日配送や注文即日出荷への対応、専用資材を使用した丁寧な梱包、ネット限定のノベルティなどが「買ってよかった」「信頼出来ると感じた」という店舗レビューにつながっています。

実店舗に負けないおもてなし」を実装する事により顧客のニーズを超え、ブランドの価値を高めるとともにECの利用を促進する事に成功しています。

このような取り組みが当たり前となりつつある昨今ですが、まだまだ対応できていない店舗が多いのも現実です。取り組む事で成果は上がるはずですが、なぜ実行出来ないのでしょうか。

どれだけ業務を自動化が出来ているかは一つのカギです。

例えば、売り上げアップのため特定期間の特定条件の注文を対象としたプレゼント企画を行うとします。

自動化ができていない場合には「(X)日から(Y)日の間に(A)の商品を(Z)円以上買った方には(B)を1点プレゼント」という施策を行う場合、まず担当者が理解し、作業者へ周知する必要があります

更に注文データや納品書などで注文内容を1件1件目で確認をして「対象商品」「規定の金額」に至っているかを確認する必要もあります。顧客を飽きさせないために毎週違う企画を用意するとなると、作業内容は毎週変わってしまいます。

結果、業務は毎日作業に張り付いた特定の人にしか出来なくなります

これによる弊害として、1日に捌ける注文件数が限られます。これは臨機応変に人を増やす事が出来なくなるからです。

また、土日祝日など365日の運用も難しくなります。企画を熟知した担当者も、休みは必要です。これにより多彩なプレゼント企画も即日配送や土日出荷等、顧客が望む事を行えなくなってしまいます。

そのため、化粧品やサプリのEC化率が伸びているにも関わらず結果を出すことができない実情を抱えた事業者が多く存在するのです。

前出の百貨店や大型店舗のような大企業は、バックヤードに関しても誰にでも対応可能な省人化の進んだ状態を作っています。

注文に対して「確認する」「手作業を加える」などの工程を省くためにシステム投資はもちろんの事、バックヤード作業者にも数値目標を持たせて工数管理を行う、梱包資材や保管棚などに最適なサイズで商品を開発するなど、徹底したインダストリアルエンジニアリングが行われています。

筆者関連情報

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