【2017年】ネット通販市場は16.5兆円、EC化率は5.79%、スマホEC市場は3兆円
国内のEC市場について、「物販系BtoC-EC事業者が二極化(売上を伸ばしている事業者と停滞している事業者)」していると指摘している
日本国内の消費者向けEC市場は16兆5054億円に拡大(前年比9.1%増)。EC化率(物販系分野が対象)は5.79%(同0.36ポイント増)に伸長。スマートフォン経由の物販ECは3兆90億円に――。
経済産業省が4月25日に発表した2017年の「平成29年度我が国におけるデータ駆動型社会に係る基盤整備(電子商取引に関する市場調査)」によると、引き続きEC市場が堅調に拡大している。
2017年における日本の消費者向けEC市場規模は前年比9.1%増の16兆5054億円。ECの浸透度合を示す指標であるEC化率も同0.36ポイント増加して、5.79%まで上昇した。
報告書では、2019年10月の軽減税率対応(消費税率の変更)、2020年7月の東京オリンピック開催に言及。「社会全体に係わる催しが、BtoB-EC市場の拡大に向けて大きく影響を及ぼす可能性があり、今後、期待感を持って注視していく必要がある」としている。
分野別では最もプレーヤーの多い物販系ECが8兆6008億円で前年比7.5%増。ホテル予約などサービス分野系は同11.3%増となる5兆9568億円。デジタル分野が同9.5%増の1兆9478億円。分野別の構成割合は物販系ECが52.1%、サービス分野が35.4%、デジタル分野が11.7%。
2016年の物販系ECの伸び率は10.6%だったが、2017年は7.5%に鈍化している。この理由について、報告書では次のように推測している。
国内 BtoC-EC における物販系分野が依然として成長市場であることを示しているが、これまでの経年推移と比較しその成長にやや落ち着きがあった要因について、あえて仮説を立てるとすれば、次の点が推測される。
- 国内の個人消費の回復が対面物販へ流入
- 物販系分野のBtoC-EC市場が“ゆるやかな成長期”へと移行を開始
- 物販系BtoC-EC事業者が二極化(売上を伸ばしている事業者と停滞している事業者)
- 事業者間の過当競争により同一商品の販売単価が低下
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