【最新版】台湾のネット広告市場は急成長しているって本当? 最新の広告配信状況を解説
インターネット広告の成長が進む中、台湾のインターネット広告市場はどのような状況かご存じでしょうか。「台湾の市場は小さいので、インターネット広告の成長も大きくないのでは?」と思っている方は多いかもしれません。実は、台湾は日本と同じように、インターネット広告が著しい成長を遂げています。現地企業が行った調査結果を踏まえ、「台湾のインターネット広告」の特徴を解説します。
平均成長率20%を超える、台湾のインターネット広告
台湾のインターネット広告媒体費は2018年で約1,364億円(1台湾元=約3.5円で換算)で、2017年の約1,158億円から17.7%成長です。なかでもEC業界の広告配信額が最も高く、アプリ・ゲームや美容業界などでは広告出稿額が増え続けています。
インターネット広告の配信技術やデータ分析は進化し続けており、台湾のインターネット広告の市場規模は順調に成長しています。
プラットフォームの媒体種類ごとに成長率を見ると、GoogleやYahooなどの一般媒体は約851億円で62.4%を占め、成長率が15.7%となっています。SNS媒体は約513億円で37.6%を占め、成長率が21.1%となりました。
媒体の種類は、ディスプレイ広告、ビデオ(動画)広告、検索連動型広告、成果報酬型広告、その他のインターネット広告の5種類。成長率を見ると、それぞれの平均成長率は約20%です。
成長率が大きい順で見ると、成果報酬型広告が21.1%、ビデオ広告が20.1%、検索連動型広告が20.0%という結果。最も広告費が使われているのはディスプレイ広告で約527.8億円で、全体の38.7%を占めています。次いで検索連動型広告が約332.9億円で、全体の20.79%を占める結果となっています。
ユーザーのニーズを理解し、それに応える広告戦略に
台湾市場では今後、メディアやデバイスの多様化が拡大すると予想されています。人口や市場規模が限られる台湾では、広告バイイングの戦略は「特定の強い媒体を利用したメディア集中投下型」から「消費者のさまざまなニーズを理解し、それに応える戦略」に変化しました。ターゲットユーザーに適切なタイミングで、興味のある商品やサービスの広告を表示できるよう、最適な媒体の組み合わせを提案することが重要です。
業界別の広告出稿額で比較すると、EC業界のネット広告配信金額は約163億円で最も高く、全体の11.8%を占めています。続いて、アプリ・ゲーム業界が約149.8億円(11.0%)、美容業界は約149.49億円(10.9%)。特にEC業界における配信金額の成長率は49%で、今後も拡大が期待されます。
台湾のインターネット広告市場は日本と同様に急成長しており、市場に合わせてメディアプランニングをすることが重要になっていくでしょう。
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