台湾のEC市場へは多くの日本企業が注目しています。その理由は、親日国であり、EC市場が拡大傾向にあるため。また、2019年3月に発表された独立行政法人日本貿易振興機構(JETRO)の調査によると、日本企業のECによる海外販売先で中国、米国に次いで台湾は3番目という調査結果が出ています。台湾進出、台湾向け越境ECにおいて台湾は魅力的な市場であると言えます。そんな台湾のEC市場について、統計データなどを用いてまとめてみました。

日本企業が狙う台湾EC市場

JETRO(2018年発表)のデータによると、海外で拡大や新規販売を行う際に検討する国は1位に中国、2位に台湾という結果になり、大企業は中国、中小企業は台湾での販売を検討したいと回答しています。中国は人口が多く売り上げに大きく貢献されること、また台湾は親日であることから、日本の企業はこの2か国に関心を持っているとされます。

JETRO調査 日本企業の現在の海外販売先
日本企業の現在の海外販売先(画像はJETROの『2018 年度日本企業の海外事業展開 に関するアンケート調査』から編集部がキャプチャ)。赤の点線で囲んだのが台湾(編集部が加工)
JETRO調査 日本企業の今後在の海外販売先
日本企業の今後在の海外販売先(画像はJETROの『2018 年度日本企業の海外事業展開 に関するアンケート調査』から編集部がキャプチャ)。赤の点線で囲んだのが台湾(編集部が加工)

台湾のEC市場規模

近年、台湾のEC市場は日本と同じく、右肩上がりで拡大しており、台湾経済部の統計データでは、2016年台湾のEC市場規模は1.1兆元(日本円換算で約3.83兆円)で、年間成長率は前年比12%成長でした(図1)。台湾のEC市場規模自体は日本の4分の1程度ですが、年間2桁の成長率をキープしています。

台湾のEC市場規模と年間成長率
(図1)台湾のEC市場規模と年間成長率(出典:http://info.taiwantrade.com/CH/bizsearchdetail/373046/I)

台湾ユーザーのEC利用頻度

台湾産業情報研究所(MIC)の調査によると、台湾ではネットショッピングの利用頻度が多くなってきており、2018年の平均回数は月に約2.5回年間平均購入金額は約93,200円(26,587元)です。さらに10回の買い物(オンライン+オフライン)の内、ほぼ半数の4.6回がネットショッピングからの購入であり、ECは台湾消費者の購入手段として日常に浸透しています。

台湾ユーザーがよく使う現地のECサイト

台湾のネットユーザーがよく利用するECサイト
台湾のネットユーザーがよく利用するECサイト

台湾のネットユーザーがよく利用するECサイトは、PChome 24h購物(45%)、蝦皮24h(shopee)(39%)、momo購物網(37%)、Yahoo購物中心(Shopping)(37%)、博客來(16%)。PChomeは家電をはじめとした商品を取り扱う大型のECサイトで、蝦皮24h(shopee)は台湾版のメルカリです。momo購物網は台湾で有名なコスメECサイトで、女性の利用率がとても高いです。

人気別でみると、蝦皮商城/拍賣ShopeeとPChome商店街が絶大な人気を誇っています。

台湾EC市場のトレンド

近年の台湾EC市場では、送料無料のキャンペーンやECのモバイルサイト化が進み、ネットショッピングの売上が年々成長しています。

では、2019年の台湾EC市場はどのようになるのでしょうか。

大手ECサイトShopeeの発表によると、2019年台湾EC市場の4大トレンドとして、①日用品の購入がよりオンラインショッピングに移行②商品の「量」より「必要性」へ③ECサイトの広告プラットフォーム化④AIによってカスタマイズされた商品バナーの増加――の4点が予測されています。この4点の詳細を一緒に確認していきましょう!

① 日用品の購入がよりオンラインショッピングに移行

日用品は購入周期が短いため主に店頭で購入する習慣でしたが、ネットショッピングの利便性向上(宅配便)や、送料が安くなるといった理由で、ネットショッピングへの移行が進んでいます。特にティッシュペーパーやトイレットペーパーの売り上げが急上昇中です。

② 商品の「量」より「必要性」

これまでECサイトへの誘導は検索エンジンからがメインだったため、商品の数が多いほど流入と売上も上がるという相関性がありました。

しかし現在では、消費者はSNSやアプリを使って商品情報を入手するため、商品数はユーザーにとって魅力の1つではなくなってきています。必要とされる商品をいかに取り揃えるかが重要です。

③ ECサイトの広告プラットフォーム化

アクティブユーザーが多く、閲覧時間が長いECサイトは効果的な広告媒体になっています。ECサイトは商品を購入するだけではなく、新しい広告媒体のプラットフォームもなっていきます。

④ AIによってカスタマイズされた商品バナーの増加

AIやディープラーニングの進化により、同じECサイトを閲覧しても、人によって表示される商品のバナーが異なり、パーソナライズされた内容が表示されるようになってきました。それぞれの消費者のニーズに合わせ、カスタマイズされたレコメンド商品を表示していくようになります

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これらを踏まえ、台湾市場にいるEC業者、台湾向け越境ECに興味がある事業者は最新のトレンドを把握するが必要あります。新しいアイデアと消費者の期待値を超えられるようなサービスを拡充していくことが、今後の台湾EC市場を攻略する重要なポイントになるのではないでしょうか。

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