ランニング需要増でアシックスのEC売上高が急伸、2020年1-9月期は2倍増の363億円
アシックスのEC売上高が急増している。
2020年1~9月期(2020年第3四半期累計)におけるEC売上高は、前年同期比101.6%増の363億円だった。EC売上高は日本、北米、欧州、中華圏といったグローバルでの合算数値。
特に北米と欧州市場が好調で、北米が同149.3%増、欧州が131.4%増と伸び率は2倍を超えている。日本市場は同56.2%増、中華圏は同53.8%増。
アシックスは無料のメンバーシッププログラム「OneASICS」、フィットネス・トラッキング・アプリ「ASICS Runkeeper(アシックスランキーパー)」などを軸にランニングエコシステムを構築し、スポーツイベントの集客や商品の販売につなげている。「OneASICS」に登録するとアシックスオンラインストアの送料が無料になる。
「OneASICS」では2020年7月にポイントプログラム制度を導入。アシックスジャパンが運営する店舗で、会員が商品を購入すると対象店舗でポイント利用できるようにした。将来的には「ASICS Runkeeper」と連携し、オムニチャネル化を進める構想を掲げる。
アシックスはアプリプラットフォーム、ECデータプラットフォームで収集したデータを活用。ECデータは「どんなもの」を「どのように買った」などを分析し、アプリでは「走る速さ」「走る時間」などを分析しECデータと掛け合わせている。それを、アシックスジャパンなど各国の販売会社と共有し、データに基づいたマーケティングを実行している。
新型コロナウイルスウイルスでランニングをするユーザーが増加。「ASICS Runkeeper」の2020年4-6月における新規登録者は前年同期比176%増。「OneASICS」の新規登録者数は同様に184%増えている。