ブックオフグループ、売上1/3を15%のアプリ会員が生むアプリ戦略
ブックオフグループホールディングスは、主力のBOOKOFF事業においてアプリ会員300万人(2021年5月末時点)を2023年5月末に600万人へ拡大、ブックオフ利用客のうち15%のアプリ会員で売上高の3分の1を占める状態をめざすアプリ戦略を掲げている。
ブックオフグループHDは2018年6月にスマホアプリをリリース。2019年9月に会員数が100万人を超え、2021年5月末時点で300万人を突破した。
アプリには4つの特徴がある。約420万点のなかから一括して商品検索が行えるほか、アプリ経由で購入することが可能。一部店舗限定だが、アプリで購入した商品は近隣の店舗で受け取ることもできる。お気に入り登録してる店舗限定のクーポン、セール情報の配信も行っている。
「売上1/3を15%のアプリ会員が生む」アプリ戦略の実現には、アプリを利用するユーザー層の拡大も重要になる。マーケティング戦略では定常的な集客を目的とした価値訴求型・ブランド広告へ転換。テレビCM、Web、SNS、PR、店頭など、顧客の行動として訴求するアプローチで「BOOKOFF」から足が遠のいている休眠顧客層の来店行動を喚起する。
富裕層を対象としたリユース市場の拡大も推進する。大手百貨店9店舗に出店している富裕層向けの店舗「ハグオール」、百貨店・商業施設の14店舗に出店している「アイデクト」は積極展開を継続。現在15店舗を出店している総合買取窓口は、都内を中心とした高級エリアに出店を再開する。
さらに、店舗・EC間の連携強化、DX推進のほか、老朽化したITインフラの刷新など、大規模なIT投資を実施。ECサイトの刷新、EC庫内システムの強化、公式スマホアプリの強化などに投資する。
ブックオフグループHDの2021年5月期におけるグループEC売上高は137億2700万円。決算期を従来の3月期から5月期に変更したため、2020年度(2021年5月期)は14か月間の変則決算となる。