石居 岳 2/21 8:00

コミックの全巻売りECサイト「漫画全巻ドットコム」を運営するTORICOは3月23日、マザーズ市場に株式を上場する。

TORICOグループはマンガ事業の単一セグメント。コミック全巻セットに特化したネット書店「漫画全館ドットコム」が中心のECサービス、国内外へのデジタルコミック配信サービス、リアルの世界やECサイトでのマンガイベントサービス展開している。

グループはTORICOと連結子会社3社(ROLL、漫画全巻ドットコム、スキマ)で構成。ROLLはイベントサービスのアプリを提供、漫画全巻ドットコムは「漫画全館ドットコム」の電子コミック配信サービス、スキマは電子コミックを展開。各種サービスの主体的な運営はTORICOが行う。

コミックの全巻売りECサイト「漫画全巻ドットコム」を運営するTORICOは3月23日、マザーズ市場に株式を上場する
ECサービスについて(画像は株式売出届出目論見書から編集部がキャプチャ)
コミックの全巻売りECサイト「漫画全巻ドットコム」を運営するTORICOは3月23日、マザーズ市場に株式を上場する
デジタルコミック配信サービスについて(画像は株式売出届出目論見書から編集部がキャプチャ)
コミックの全巻売りECサイト「漫画全巻ドットコム」を運営するTORICOは3月23日、マザーズ市場に株式を上場する
イベントサービスについて(画像は株式売出届出目論見書から編集部がキャプチャ)

ECサービスは「漫画全巻ドットコム」(コミック全巻セットに特化したネット書店)、「ホーリンラブブックス」(女性向けネット書店)、「まんが王」(男性向けネット書店)と、ユーザー層・コンセプトの異なる種類のネット書店を運営している。

TORICOの2021年3月期業績は、売上高が前期比57.3%増の49億9100万円、営業利益は2億5800万円(前期は3200万円の損失)、経常利益は2億7300万円(同2800万円の損失)、当期純利益は2億5400万円(同2600万円の損失)。

コミックの全巻売りECサイト「漫画全巻ドットコム」を運営するTORICOは3月23日、マザーズ市場に株式を上場する
(画像は株式売出届出目論見書から編集部がキャプチャ)

今期業績は2021年4-12月期(第3四半期)時点で、売上高が40億9000万円、営業利益は1億7400万円、経常利益は1億8200万円、四半期純利益は1億1200万円で推移している。

上場による調達資金は、エンジニア増員、事業拡大に伴う在庫拡充などに充当する。

ECサービスの中期経営戦略は、ロングテール戦略で差別化を図っていく方針。TORICOは「コミックのまとめ買い」サービス事業者のパイオニアであり、事業開始以来15年のデータを蓄積、独自のデータベース(DB)を構築している。このDBと全巻セットに特化した倉庫運営で、「漫画全巻ドットコム」内の購入可能コミック全巻セット数は2万2303セットと他社を引き離している(2021年末時点)。

販売力と仕入力も強みだ。15年にわたる出版社との強いネットワーク、独自DBと経験値による低返本率で、出版社の返本リスク低減、出版取次は返本物流コスト負担の軽減につながっているという。既存購入会員(2021年末で44万1284人)のリピート購入、既存データを生かした新規顧客の獲得による販売力を加えることで、「返本することなく大量に販売する」ことが「在庫を切らさない安定的な仕入れ」につながる好循環を生み出している。

マンガを軸としたサービス横断による相乗効果も見込む。紙コミック、電子コミック、マンガ関連イベントと多面的なサービスを提供しており、消費者とのさまざまなコンタクトポイントを持つ。各サービス間のユーザーの循環によって継続的な価値を提供し、長期的な収益の獲得をめざす。

デジタルコミック配信サービスは、2021年末現在で296万人強の会員を抱える。上場効果によるサービス知名度の向上で、広告収入・課金収入の両面での拡大を狙う。

コミックの全巻売りECサイト「漫画全巻ドットコム」を運営するTORICOは3月23日、マザーズ市場に株式を上場する
サービス横断によるユーザーの循環について(画像は株式売出届出目論見書から編集部がキャプチャ)
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