「Claude」も「エージェント型コマース」へ本格参入、Anthropicが提示する「EC事業者&消費者」向け2つのAI活用モデルとは
Anthropicが、EC向けに最適化した「Claude」の新機能であるエージェント型コマース設計図「blueprint(ブループリント)」を発表。消費者対応を自動化・高度化する「ショッパーエージェント」と、在庫・売上分析や販促提案を行う「マーチャントエージェント」の2種類を提供します。
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Anthropicは、Claude向けに消費者および事業者向けの事前構築済みAIエージェント設計の提供を開始しました。初期の導入企業にはShopify、Visa、Mastercard、Accentureなどの主要企業が名を連ねています。
OpenAIやGoogleに対抗、Anthropicが「Claude」に「エージェント型コマース」機能を導入
Anthropicは「Claude」において、ECに特化した新機能を発表しました。この新機能は、消費者側とEC事業者側の双方で活用できる事前構築済みのAIエージェント設計を提供するものであり、AnthropicがEC分野における「エージェント型コマース」の領域でOpenAIやGoogleに対抗する姿勢を明確にした形となります。
今回の発表に合わせて、Accenture、Mastercard、Visa、Shopifyの4社が、自社のサービスや顧客向けソリューションに「Claude」の新しいエージェント機能を導入することを公表しています。
Anthropicの担当者が米国のEC専門誌『Digital Commerce 360』に明かしたところによると、これらの新機能は、これまでEC事業者がAnthropicの既存プラットフォームを用いてカスタムAIエージェントを構築・運用してきた事例から得られた実践的な知見や学習に基づいて設計されているそうです。
数日でAIエージェントを立ち上げられる「ブループリント」
Anthropicは9月2日付の公式発表で、今回提供する機能をエージェント型コマース設計図「blueprint(ブループリント)」と位置付けました。
エンジニアリングチームがゼロから開発することなく、わずか数日でEC向けAIエージェントを稼働させられるよう、動作基盤、設計パターン、安全対策を1つのパッケージとして提供。さらに、Anthropicの開発者向けLLMツール「Claude Code」で即座に利用できる専用プラグインも公開しました。
EC事業を支援する「2つのAIエージェント」とその役割
Anthropicは、オンライン小売事業者の具体的なユースケースに合わせて、役割の異なる2種類のAIエージェントを用意しています。
ショッパーエージェント(顧客対応AI)
EC事業者の公式アプリやECサイト内での利用を想定した消費者向けのAIです。対話型インターフェースを通じ、顧客からの質問への回答から決済のサポートまでをシームレスに支援します。
商品カタログを横断検索し、ユーザーの文脈に応じた最適な商品を推薦するほか、やり取りを通じて顧客の好みを記憶・学習。テキストだけでなく画像付きで視覚的に商品を提示し、最終的に希望する商品をカートへ追加して決済へスムーズに引き渡す仕組みを備えています。
マーチャントエージェント(業務支援AI)
EC事業者の社内チームや運用担当者での利用を想定した業務支援AI。売上データや在庫情報の分析・管理業務を強力にサポートします。
売上動向に関する質問へ答えるだけでなく、在庫や運用の課題を検知した際には自発的に改善アクションを提案。さらに、マーケティング素材の作成、キャンペーン戦略の立案、成果が期待できる価格設定やプロモーション施策の提示まで幅広くカバーします。
Shopifyなどのパートナー連携、購入完了率60%向上の成果
サービス開始時点では、Accenture、Mastercard、Visaの3社がこの設計を自社の法人顧客や加盟店ネットワーク向けに活用する計画です。
また、Shopifyはこの新エージェント設計を組み込んだ実装コード(オープンリポジトリ)を公開する予定です。これにより、「Shopify」を利用するEC事業者は自社サイトにAIエージェントを迅速に導入し、自社の商品カタログデータと容易に接続できるようになります。
自社専用のカスタムAIエージェントを構築する際には、「Claude」の「Messages API」「Agent SDK」、およびベータ版として提供している「Claude Managed Agents」などの開発ツールと組み合わせることが可能です。
Anthropicの初期データによると、「Claude」をベースにしたショッピングエージェントを導入したEC事業者では、消費者がカートに追加する商品数が増加したほか、最終的な購入完了率が60%向上したという成果が出ています。
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