消費者の信頼を勝ち取り、モバイルの最適化を図り、簡単なチェックアウトを準備することで、ECサイトの閲覧者を購入者に変えていくことができます。

eコマースの世界では、コンバージョン率はサイト訪問者のうち何人が実際に商品を購入したのかを示す数字です。たとえば、1か月に2,000人の訪問者がいたとして、そのうち20人が購入したら、お店のコンバージョン率は1%になります。

※編注 CVR(コンバージョン率)=コンバージョン数÷訪問者数×100(%)

eコマースの平均的なコンバージョン率は1%から2%の間です。コンバージョン率は業界によって異なりますが、2%を目標とすることおすすめしています

まだビジネスを始めたばかりの小売事業者や規模が小さい事業者にとっては厳しい数字でしょう。しかしながら、コンバージョン率をあげるための方法は実はシンプルです。全体的にショッピングエクスペリエンスを向上させればいいのです。今回はコンバージョン率をアップするための5つの方法を紹介します。

  1. 信頼性を証明する
  2. モバイルに最適化する
  3. チェックアウトを簡素化する
  4. 透明性を高める
  5. 素早い配送を提供する

1. 信頼性を証明する

消費者にあなたのECサイトで買ってもらうには、サイトを信頼してもらう必要があります。信頼してもらうには社会的な証拠が必要でしょう。社会的な証拠とは、レビューや利用者が提供する写真、ケーススタディ、そしてポジティブな体験をシェアしている消費者の事例です。

PowerReviews(編注:eコマース向けのレビュー管理製品を販売する企業)とノースウェスタン大学の調査によると、レビューを表示することでコンバージョン率が最大270%アップするそうです。このように、社会的な証拠をサイトに追加することでコンバージョン率が上がるのは、利用者がリアルな声を聞けるようになり、企業の宣伝文句だけを聞かされることがなくなるからです。

社会的な証拠に加えて、消費者の信頼を勝ち取るためにECサイトへ付け加えた方がいいのは、「信用のサイン(trust signals)」と呼ばれるものです。このサインをサイトに表示することでコンバージョン率があがるという報告があります。

マカフィー、インテル、ジオトラスと契約を結んでいるなら、それらのセキュリティバッジを表示しましょう。またWebサイトが安全で暗号化されていることを証明するために、SSLの証明書を載せてもいいでしょう。もしくはPayPalなど、信頼のおける支払い方法を提供するのもオススメです。

2. モバイルに最適化する

ここ数年でモバイルでの閲覧が飛躍的に増えています。2017年にはECサイトの52%のセッションがモバイルデバイスを通じて行われました。一方、デスクトップは36%、タブレットは12%でした。

しかしながら、モバイルユーザーに比べるとデスクトップユーザーの方が164%も購入に至りやすいと言われています。素晴らしいカスタマーエクスペリエンスをモバイルで提供することで、サイト閲覧者を購入者に変えることができます。

eコマースサイトの多くはレスポンシブデザインで、デバイスのサイズにページが調整されますが、モバイルサイトの大きなアップデートやデザイン変更の際は、複数のモバイルのシステムでテストしてからローンチしましょう。

3. チェックアウトを簡素化する

複雑で時間がかかるチェックアウトだと、購入完了前に利用者の気持ちが変わり、カート離脱(カゴ落ち)する可能性が高くなります。Baymard Institute(編注:EC関連の調査会社)によると、カート破棄した理由の28%は時間のかかる複雑なチェックアウトだそうです。

Baymard Instituteが調査したチェックアウトの場面でカートから離脱する理由(上位10項目)
  • 追加コストが高過ぎる(送料、税金、手数料)
  • アカウント作成が必要
  • 長すぎる/複雑すぎるチェックアウトプロセス
  • 最初に合計金額がわからなかった
  • エラーが発生した
  • クレジットカード情報を入れるほど信用できるサイトではなかった
  • 配送が遅すぎた
  • 返品ルールに不満があった
  • 支払い方法が少な過ぎた
  • クレジットカード決済が拒否された
※編注:Baymard Instituteの調査資料を編集部がキャプチャして追加
https://baymard.com/lists/cart-abandonment-rate

チェックアウトを簡素化するための簡単な方法紹介しましょう

  • カード番号、有効期限、セキュリティコード、送付先住所、請求書住所など、本当に必要な情報のみをフィールドに記入してもらいましょう。
    フィールドの数を減らす1つの方法は、請求書住所をボタン1つで配送住所に設定できるようにすることです。そうすれば、2回同じ住所入力する必要がなくなります。
  • アカウントを作らずに、ゲストとしてチェックアウトできるようにしましょう。
  • PayPalやApple Payなど、デジタルウォレットでの支払いを可能にしましょう。そうすれば、支払い住所や配送情報が自動で入力されます。

4. 透明性を高める

誠実であることが最も重要です。eコマースも例外ではありません。透明性を高めることが、消費者にとっても大切なのです。商品の選択からチェックアウト、配送まで、すべてにおいて透明性を高めましょう。

消費者にはポジティブなサプライズを提供できるよう心がけてください。商品の詳細な説明、質の高い商品写真(必要であれば動画)があると、購入決定する際の大きな材料になります。

料金や利用規約についても透明性を保ちましょう。カート離脱(カゴ落ち)の大きな理由の1つは、追加コストの高さです。多くの場合、追加コストはチェックアウトの最後に表示されます。そうすると購入を完了する前に、消費者がサイト離れてしまうのです。実際、23%の消費者が、事前に総額がわからなかったためにカート離脱をしています。配送や返品の規約、追加費用をわかりやすく表示しましょう。

5. 素早く(安価な)配送を提供する

現代の消費者は何を買っても、追加料金なしのスピード配送を望んでいます。Usability Science(編注:ユーザーエクスペリエンスの研究などを手がける米国企業)の調査では、送料無料はコンバージョン率を高めるとともに平均的な購入回数の増加につながるそうです。

このような結果から、送料無料や2日以内配送のオプションを提供することは消費者のニーズにあっていると言えるでしょう。サードパーティの物流企業と提携して2日以内の国内配送を比較的安価で行うことができれば、コンバージョン率を高めることができるでしょう。

前述したようにeコマースでは透明性が重要です。必ず、正確な配送日と追跡番号を購入者に知らせましょう。すでに購入したあとでも、商品が届く時にすばらしいカスタマーエクスペリエンスを提供できれば、再び購入してもらったり、良いレビューを書いてもらえたりする可能性が高まります。そうなれば、それを見た別の消費者が買う可能性も高まるのです。

◇◇◇

今回紹介した5つの方法を取り入れれば、コンバージョン率2%というベンチマークに近づくことができるでしょう。それを超えることもできるかもしれません。ECサイトを訪れる人すべてに素晴らしい体験を提供することで、売り上げアップやロイヤルカスタマーの育成ができるのです。

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この記事は今西由加さんが翻訳。世界最大級のEC専門メディア「Internet RETAILER」の記事をネットショップ担当者フォーラムが、天井秀和さん白川久美さん中島郁さんの協力を得て、日本向けに編集したものです。

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