全国農業協同組合連合会(JA全農)が運営するECサイト「JAタウン」の2025年度の流通総額は、前年比14%増の48億円となった。商品数は1万3200点、会員数は108万人に拡大し、流通総額は過去最高を更新した。認知拡大と集客強化に加え、差別化商品の拡充や法人需要の取り込み、情報発信の強化が成長を後押しした。

「JAタウン」は、JA全農が運営する産地直送通販サイト。全国の農協(JA)などが出店し、各産地の農畜産物や特産品を消費者に直接届けている。2025年度には会員数が100万人を突破し、現在は108万人となっている。
JA全農は成長要因として、差別化商品の拡充、法人向け需要の取り込み、情報発信の強化をあげる。情報発信では、Xのフォロワー数が約45万人、Instagramのフォロワー数が約10万人、YouTubeのチャンネル登録者数が約117万人に達しており、JAグループ内でも最大規模の情報発信基盤を構築している。SNSや動画を活用した発信が、認知拡大と集客強化につながっているという。
足元では果物カテゴリーの販売が好調だ。JA全農によると、2026年4〜5月の果物カテゴリーの購入金額は前年同期比で約20%増加。「果物 ギフト」の検索数も前年を約15%上回っており、贈答需要の高まりがうかがえる。物価上昇を背景に「量より質」を重視する消費行動が強まるなか、特別感のある果物ギフトへの需要が堅調に推移しているという。
こうした需要を取り込むため、JAタウンは6月2日から8月9日まで、上半期最大級の販促企画「お中元特集」を実施する。桃やぶどうなどの果物をはじめ、和牛、加工品、ゼリー、アイスクリーム、水産物などを取りそろえ、早期購入者向けの「早割商品」も展開する。あわせて、先着2000人に500円クーポンを配布するほか、対象商品を7000円以上購入した人の中から抽選で100人に1000円クーポンを進呈するキャンペーンも実施する。

JA全農は、JAタウンの産地直送の仕組みについて、生産者の販路確保と鮮度維持につながり、「消費がそのまま産地支援につながる」点を特徴としている。高齢化や後継者不足が課題となるなか、ECを通じた販路拡大が産地支援の役割も果たしているとしている。

