異業種からネット通販に参入、アマゾンが最も売りやすいと考えた
「Amazon.co.jp」で成長しているショップを取り上げる連載企画「ネットショップサクセスストーリー 私たちがAmazon.co.jpで成長している理由」の第6回は、携帯電話用ケースなどを販売するジービーエスを紹介する。同社は東京、表参道や新宿などでネイルサロン、マッサージサロンを展開しているが、新規事業として11年に携帯アクセサリー販売事業を立ち上げ、ネットでの販売を開始。現在では、13年9月に販売を始めた「Highend berry ソフト TPU ケース クリア」はアマゾンの携帯電話用ケース、カバーランキングで1位を獲得するなど人気店に成長している。同社の和田祐一代表取締役に話を聞いた。
--携帯電話ケースなどをネットで販売し始めた経緯は。
当社はネイルサロンを中心に、美容サービス事業を展開してきました。しかし、美容サービス事業は景気に左右されやすく、一日の接客数には限界があります。そのため、安定的に事業拡大をすることが難しく、5年後10年後を考えると、新事業が必要だと感じていました。
そこで、2011年11月にハワイのショッピングモール(実店舗)で、当時日本で人気のあった携帯電話アクセサリーの販売を開始しました。最初は売り上げも良かったのですが、高額なテナント料と手数料のためにわずか数カ月のうちに赤字となり、新事業の存続が危ぶまれる状況に陥りました。日本での販路を持つにも、まったくの新事業だったため取引先もなく、実店舗を持つリスクを選ぶ余裕もない中で打開策を検討し、浮上したのがネットで販売することでした。
--数あるECサイトの中でAmazonを選ばれた理由は。
Amazonの販売力に勢いを感じたことが一番の理由です。また、Amazonが商品の保管と発送をしてくれるフルフィルメントby Amazon(FBA)があったことも少人数でのオペレーションを行う上で重要な要因でした。FBAのようなサービスは他には見当たりませんでしたし、FBAを利用することで、最小の労力で最大のリターンを得られると期待しました。
--実際にAmazonで販売をしてみて、売れ行きはどうでしたか。
2012年2月からAmazonで販売を開始し、同時にFBAの利用も開始しました。最初から順調に売り上げを伸ばし、2013年9月にiPhone 5Sの販売開始に合わせてオリジナルの携帯電話用ケース「Highend berry ソフト TPU ケース クリア」を販売したところ、Amazonの携帯電話用ケース・カバーランキングで 1位を獲得し、月間の売り上げは前年平均の約5倍まで伸びました。今では会社の総売上の30~40%を携帯ケース事業が占め、新事業を大きく育てることができています。ここまでスムーズに売り上げを伸ばすことができたのは、Amazonの販売力とFBAの配送力によるものだと感じています。
--製品に対するこだわりと、今後の展開をお聞かせください。
デザインがシンプルだからこそ、ボタンの押し具合、ストラップホールの大きさ、キャップの締まり具合などにこだわっています。Amazonのカスタマーレビューを基に改良を加えていった結果、製品を作るために必要な金型を8回も作り直しました。こうした投資は必要だと考えていますし、これからもAmazonのカスタマーレビューを参考にしながら、より良い製品づくりを目指していきます。
今後はAmazonでアメリカやヨーロッパへの海外展開を進め、今度は世界でNO.1になることが目標です。
事業者概要
販売サイト名:ジービーエス http://amzn.to/1jizE9l
本社所在地:東京都港区
Amazonでの販売開始時期: 2012年2月
販売カテゴリー:家電・カメラ
利用サービス: Amazon出品サービス/フルフィルメントby Amazon(FBA)