キャンペーン利用者が2倍超に、ヤフーのスマホ向け新広告技術「リッチ広告」の効果とは
ファッションECサイトを運営するクルーズがヤフーの社内ベンチャー「ヤフーリッチラボ」が開発した新たな広告を採用したところ、クーポン利用者が通常のキャンペーンと比較して2倍超に増加
ファッションサイト「SHOPLIST.com by CROOZ」を運営するクルーズが、ヤフーの社内ベンチャー「ヤフーリッチラボ」が開発した新たな広告を採用し、クーポン利用者が通常のキャンペーンと比較して2倍超に増えたことが分かった。
クルーズが導入したのは「ヤフーリッチラボ」が開発した「リッチ広告」。スマートフォン上でユーザーの行動を阻害することなく、広告主が商品をアピールできる広告をテーマにした新しいスマートフォン向け広告技術だ。
今回クルーズが行ったのは、桜をテーマにしたクーポンキャンペーン。クーポンが利用できる旨を告知する広告を掲載したページにアクセスすると、画面をタップしたときにモデルが出現、桜の花びらが画面上で舞っているように演出する。スクロールするごとにモデルとともに桜が舞い落ち、クルーズが用意したバナー広告まで誘導。バナーまで到達すると、クーポン利用促進の広告とモデルが合わさった完成形のクリエイティブ表示されるようにした。
画面をタップしたときだけクリエイティブの一部が表示されるのが特徴で、この広告技術を取り入れたところ、クーポン利用者は過去に実施したキャンペーンと比べて2倍超に増えた。クルーズは、「新しいユーザー体験を通じてお客さまに有益な情報を提供した」としている。
「ヤフーリッチラボ」はヤフーの社内開発イベント「Hack Day」で注目を集め、社内ベンチャーとして本格的にサービス開発を始めた新規事業開発チーム。「爆速」を掲げるヤフーの新技術を、「ちょっぱや」を掲げるクルーズは、運営しているECサイトにどこよりも早く採用することを決断した。
これは広告です
スマートフォン向けの広告は画面に制約があり、広告のクリエイティブに悩むEC企業は多い。スマートフォンからの集客を行いたいが「媒体が見つからない」といった声もあり、スマホからの集客導線はEC企業の課題になっている。
クリエイティブの表示スペースを大きくすると返って逆効果になったり、控えめにすると目立たないといったこともある。ユーザー体験を阻害することなく、新しい体験を提供する今回の広告技術。広告効果を上げるスマートフォン向け広告技術として、注目が集まりそうだ。