鳥栖 剛[執筆] 8/8 8:00

アマゾンジャパンは、ラストワンマイル配送とドライバーの働き方に関わる施策拡大に向け、2024年は従来の投資に加え250億円以上を追加投資する。8月7日に実施した第10回 Amazon Academy「持続可能なラストワンマイル物流に向けての共創」で発表した。

配送拠点・置き配拠点・配送プログラムさらに拡充する(画像はYouTubeで公開されている「Amazon Academy」の動画から編集部がキャプチャ)

アマゾンジャパンはここ数年、革新性を持つ物流・配送ネットワークの構築のために「毎年、数千億円以上の投資を行ってきた」という。2024年も同等額の投資に追加して250億円以上を投じる。追加投資によって①配送ネットワーク拡大②ドライバーのウェルビーイング向上と安全対策③再配達の削減④配送プログラムの拡大――の4つに重点的に取り組むという。

配送ネットワーク拡大

現在Amazonでは日本全国に、注文商品をフルフィルメントセンターから集約するラストワンマイルの起点であるデリバリーステーションを50以上を設置。2023年は11の配送拠点を開設した。この配送ネットワークを強化する。追加投資により新たな拠点の増設を進めていく考え。

ドライバーのウェルビーイング向上と安全対策

配達パートナー向けに、交通量の多い都市部での配送、商品の扱い方について人間工学に基づいた技術的な安全対策を講じるトレーニングなどを実施してきた。個人事業主が商品を配達する「Amazon Flex」の配送パートナーには、滑りにくいスニーカーや両手を空けられる必需品入れ用のポーチ、夜間作業用のヘッドランプを提供してきた。

こうしたツールやトレーニングなどへの投資を続けていく。また、猛暑となっている2024年は、7月から9月まで「Amazon Flex」「Amazon Hubデリバリー」「デリバリーサービスパートナー」といった配送パートナーのドライバーへの水分補給サポートとして、セブン-イレブン店舗で引換え可能な無料のドリンククーポンを提供。1週間に最大6本の飲料を受け取るとれるという

再配達の削減

「Amazonロッカー」「Amazonカウンター」「Amazon Key」といった取り組みを通じ、Amazonでの置き配の利用率は80%以上に達しているという。追加投資でこうしたユーザーとドライバーの双方に有意義なプログラムの利用可能な場所や地域を拡大していく。

配送プログラムの拡大

個人への配送委託制度「Amazon Flex」、街のビジネスオーナーが空き時間にAmazonの商品を近所に配送する「Amazon Hubデリバリー」、中小の配送業者などに配送を委託する「デリバリーサービスパートナー」などといったラストワンマイル配送に関する各種プログラムを展開している。こうしたプログラムのさらなる充実を図る。

「デリバリーサービスパートナー」のプログラムでは、Amazonが持つ物流・配送オペレーションの知見を生かし、委託事業者の配送事業の成長を支援してきた。Amazonの経験や最先端の技術、安全な商品の配送、事業の成功を収めるために必要な一連のサービスや知識も提供している。2024年はさらに、物流の経験がない人でもラストワンマイル配送を理解し、起業家としてスタートできるよう支援する新たなプログラムを開始する。

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