郵便局の「スマートレター」とは? 料金やサイズ、レターパックとの違いは?
日本郵便は4月3日から、A5サイズの専用パッケージを使用した封筒型郵便の新サービス「スマートレター」を発売すると発表した。個人顧客や通販など小口事業者をターゲットにしたもので、簡単かつ少低料金、少量の小型物品や書類の発送ニーズに対応。今後、拡大が見込まれるフリマサイトなどでの個人取引のニーズを取り込む。4月からヤマト運輸が小型の荷物に対応した「宅急便」新サービスを投入するが、割安な料金や信書が送れる点などを訴求し、利用の拡大を図る構えだ。
「スマートレター」は、郵便局や切手を取り扱うコンビニエンスストアなどで専用封筒を購入する仕組みで、料金は全国一律税込180円になる。対応サイズは、大きさ25×17センチメートル、厚さ2センチメートル、重さ1キログラムまでで、既存の封筒型郵便サービス「レターパックライト」の半分のA5サイズ、料金も半額の水準に設定。郵便局窓口への持ち込みや郵便ポストの投函で発送でき、受け手側の郵便受けへの投函で配達が完了する仕組みで、4月3日から都内の郵便局およびコンビニエンスストアなどの切手類販売所、JPの通販サイト「切手SHOP」で専用封筒の販売を開始(差出および配達は同日から全国で実施)。5月中に販売エリアを首都圏へ広げ、今秋をメドに全国での販売体制を整備する。
JPでは、定型外郵便物や「レターパック」のほか、メール便の「ゆうメール」、郵便受け投函サービスの「ゆうパケット」など、文書や小型物品に対応したサービスを展開しているが、サイズや重さ、料金の計算の手間、法人でなければ利用できないサービスがあるなど、個人顧客が利用しづらい面があった。
今回の「スマートレター」は、これらの課題の解消を図ったもので、ビジネス書類や個人間の小さなプレゼントの送付、フリマサイトやネットオークションを通じた小物のやり取りなどでの利用を想定する。
小型物品の配送を巡っては、ヤマト運輸が3月末で廃止する「クロネコメール便」に代わるサービスとして、4月に専用ボックスを使った「宅急便コンパクト」および郵便受け投函型の「ネコポス」を投入。送達スピードや顧客に対する各種情報提供を「宅急便」レベルに引き上げるなど、今後、増加が見込まれる小型物品の対応を強化したものだが、サービス品質を高めた分、料金はメール便よりも割高になる。
これに対しJPの「スマートレター」は、利用の簡便性や全国一律の低料金のほか、郵便ポストからの発送、信書も送れる点など、一般信書を独占する優位性を活かし、増加が見込まれる個人や小口の事業者の小型物品の取り込みを推進。減少傾向が続く郵便物の取り扱い拡大を図る狙いもあるようだ。
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