【ECサイトのカゴ落ち率2025年版】平均約63.3%、機会損失額は売上の約2.7倍
カゴ落ち対策ツール「CART RECOVERY」を提供するイー・エージェンシーは3月17日、カゴ落ち率や機会損失額やカゴ落ちメールの配信効果についての調査結果を発表、2024年のカゴ落ち率は平均約63.3%だった。
調査は「CART RECOVERY」を導入している552のECサイトを対象に実施。調査期間は2024年1月から2024年12月。月商500万円以上のサイトの売り上げから送料などを除いた金額で調査した。
機会損失額は増加傾向に?
カゴ落ちによる機会損失額は売り上げの約2.7倍。2022年に実施した調査ではカゴ落ち率の平均は約64.7%で、今回の調査結果と比較すると若干の改善傾向となった。
一方で機会損失額は、2022年調査は売り上げの約2倍だったが、今回調査では約2.7倍と増加。イー・エージェンシーは「1件あたりの購入金額が増加している可能性が考えられ、高単価商品を取り扱うサイトは特にカゴ落ち対策が必須となる」と分析している。
カゴ落ち施策で127万円/月のリカバリーも
「CART RECOVERY」では、カゴ落ちユーザーに対してメールを送る「カゴ落ちメール(リカバリーメール)」、最適な広告配信をする「カゴ落ちリマーケティング広告」といったカゴ落ち抑止の機能を揃えている。
カゴ落ちユーザーが「CART RECOVERY」経由で購入に至った割合(リカバリー率)は平均約1.5%で、金額にすると1サイトあたり約127万円/月のリカバリーという。特に冬季である1月のリカバリー率は約1.7%と高かったといい、「年末商戦やボーナス商戦、季節の変わり目によるギフト需要の高まりなどの影響が考えられる」(イー・エージェンシー)としている。
また、「カゴ落ちメール(リカバリーメール)」の配信効果の平均は、開封率約43.4%、クリック率約9.8%、コンバージョン率約2.4%だった。
カテゴリによって機会損失額が売り上げの3倍以上のケースも
「CART RECOVERY」の利用割合をカテゴリ別で見ると、「アパレル・雑貨」「食品」「アクセサリー・ジュエリー」が多い。

カテゴリ別の分析では、「アパレル・雑貨」「家具・インテリア」「アクセサリー・ジュエリー」「生活家電・AV機器・PC周辺機器」は機会損失が売り上げの約3倍〜3.9倍で、他のカテゴリよりも高い傾向にあった。
イー・エージェンシーでは「高単価な商品ほど機会損失額は大きくなる可能性があり、ユーザーも比較検討をしていると考えられるため、まだカゴ落ち対策をしていないサイトは早めの対策を」と呼びかけている。