アジア各国へスピード配送する物流センターを沖縄に開設、ヤマトHD

延べ床面積は従来施設の9倍、製造や修理の設備を構えることが可能

中川 昌俊

2015年11月18日 11:00

ヤマトホールディングスは11月18日、アジア各国へのEC荷物のスピード配送を可能にする総合物流施設沖縄グローバルロジスティクスセンター「サザンゲート」を稼働した。サザンゲートは深夜の離着陸が可能。24時間体制で通関業務ができる那覇空港の「沖縄貨物ハブ」のすぐ近くに立地することで、海外へのスピード配送を実現する。

越境ECで販売する商品を保管することも可能。深夜の航空便を活用したスピード輸送で、日本各地に在庫する場合と比べると、受注(締め切り)時間の大幅延長が可能になる。深夜の航空便がある地域には、現地で在庫する場合と同等のリードタイムが実現できる。

施設内に顧客企業の充填設備を導入することで、製造から物流までのプロセスをサザンゲート内で行うことも実現。たとえば、海外の顧客がECサイトで注文した商品を、海外の工場で製造した場合と同等のリードタイムで「Made in Japan」の製品として顧客へ届けることができるという。

海外で発生した修理品を保税状態のままサザンゲートで修理することもできる。輸出入の手続きをする必要がなく、早いスピードで輸送することが可能になる。海外に修理工場を持つ必要がなくなり、修理技術・ノウハウの海外流出も防止できる。

サザンゲートの延べ床面積は2万6590平方メートル。ヤマトホールディングスでは2013年から海外へのスピード配送を目的とした物流サービスを行ってきた。今回のサザンゲートは従来施設の約9倍で、将来の国際物流の拡大をにらみ拡大させた。

サザンゲート外観

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