瀧川 正実 2016/4/14 9:00

約72%の中小企業が2016年に賃上げ(定期昇給/ベースアップ・賞与などの引き上げ)を予定している――

商工中金が4月7日に発表した「中小企業の賃金動向に関する調査」によると、人材の定着化や人材確保のために、2016年は約72%の中小企業が定期昇給やベースアップ、賞与などの賃上げを実施する予定という。賃上げを予定する企業は回答企業4640社のうち72.2%。

賃上げを予定する理由は、全産業で「処遇改善による人材の定着化」が64.6%で最も多い。「自社の業績改善を反映」が44.1%、「人材確保(採用)のために必要」が43.3%で続いた。

商工中金は、「人手不足感が今後も高まることを見込んで、待遇改善による労働力の確保を狙う動きがうかがえる」と指摘する。

あなたの会社の賃上げ状況はどう? 約7割の中小企業が2016年に賃上げを実施する、商工中金の「中小企業の賃金動向に関する調査」

2016年に賃上げを予定する理由

小売業の賃上げ予定理由を見てみると、全産業と同様に「処遇改善による人材の定着化」がトップで65.5%。次に多かったのが「人材確保(採用)のために必要」で49.8%。「自社の業績改善を反映」は43.8%だった。

調査では、定期昇給に関する制度の有無も聞いた。「定期昇給制度あり」と回答した企業は66.9%。定昇制度のある企業では2015年に85.1%が定期昇給を実施している。

賞与などの一時金について、2016年夏は52.0%が「引き上げる予定」と回答。ただ、2015年の冬実績(66.9%)から大幅に減少している。一方、「引き下げる予定」は2015年冬実績(20.3%)から25.0%に増加した。

商工中金は、「景気回復基調に伴い一時金で労働者の待遇改善を行う企業が多いものの、減少させる企業も少なからずあり、一時金の動向は二極化している」とした。

商工中金が4月7日に発表した「中小企業の賃金動向に関する調査」

賞与などの一時金の動向
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