瀧川 正実 2016/4/14 7:00

2014年4月の消費税増税、2012年以降に進んだ円安などで、アパレル関連業者の経営環境が悪化。この秋冬シーズンは、記録的な暖冬でアパレル企業にとって稼ぎ頭である重衣料の販売が不調に終わったため、倒産する企業が増える懸念がある――。

帝国データバンクが4月8日に発表した「アパレル関連業者の倒産動向調査」によると、アパレル関連企業の倒産が増えていることがわかった。2015年度(2015年4月~2016年3月)のアパレル関連業者の倒産件数は、前年度比6.5%増の311件となり、4年ぶりに300件を上回った。

アパレル卸売業者の倒産件数は同18.8%増の152件で、過去10年で最大の伸び率を記録。

一方、小売業者の倒産件数は同3.0%減の159件だった。小売業者の倒産件数は前年比で減少したのは、2014年4月の消費税増税の影響が一巡したためという。

アパレル企業に吹き荒れる逆風 円安・暖冬などで倒産するケースが増えている、帝国データバンク調査

アパレル小売業・卸業の倒産件数の推移(画像は編集部がキャプチャ)

負債規模別では、「1~5億円未満」の構成比が28.9%、「5~10億円未満」が同4.2%となり、いずれも過去5年間で最も高い数値となった。大型倒産が減少し、中規模倒産にシフトしている傾向にある。

アパレル小売業者では2015年、男性向けファッション通販サイト「MAYHEM」運営のワールドコンクエスト、若年女性向けのアパレル小売りシー・エス・ピーなどが経営破たんしている。

調査の対象は、負債額1000万円以上で、法的整理のみの倒産。

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