「ツケ払い」が好調? スタートトゥデイが1年半ぶりにテレビCMを開始したワケ

注文日から最大2か月後の支払いが可能な決済サービス「ツケ払い」の認知度を高め、会員獲得や流通額の拡大を図る

瀧川 正実

2017年3月8日 10:00

ファッションECモール「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは3月7日、2016年11月に開始した後払い決済サービス「ツケ払い」のテレビCMを開始した。テレビCMを放送するのは約1年6か月ぶり。

「ツケ払い」の導入によってモールの取引高が伸びていることなどから、サービスの認知度を高め、会員獲得や流通額の拡大を図る。

ファッションECモール「ZOZOTOWN」を運営するスタートトゥデイは3月7日、昨年11月に開始した後払い決済サービス「ツケ払い」のテレビCMを開始

「ツケ払い」のテレビCMで会員獲得などを促進する狙い

「ツケ払い」の導入で取引高が拡大

「ツケ払い」は注文日から最大2か月後の支払いが可能な決済サービス。会員登録したユーザーは税別5万円以下の注文に限り、コンビニや銀行での後払いを利用できる。

手数料は1件あたり324円。会員の与信審査や代金の請求などはGMOペイメントサービスが代行している。

テレビCMを放送する狙いについてスタートトゥデイの広報は「既存の利用者以外にも(ツケ払いの)サービスを知っていただき、利用者を増やしていくため」と説明。「ツケ払い」を開始した当初からテレビCMを検討していたことも明かした。

「ツケ払い」の利用者数や業績への具体的な貢献度については「現時点では非公開」(広報)。1月31日に開催された17年3月期第3四半期の決算説明会では「ツケ払い」が第3四半期会計期間の商品取扱高の拡大に寄与していると明言している。

「ツケ払い」の利用者を増やすことが顧客数や取扱高の増加につながる見込みが立ったことも、テレビCMの放送を後押ししたと見られる。

4Qのプロモーション関連費用は20~30億円の見通し

スタートトゥデイのプロモーション関連費用(広告宣伝費とポイント関連費用の合計)は取扱高の2.5~3.0%が目安となる。第3四半期末時点(2016年4〜12月)でプロモーション関連費用は取扱高の約2%にとどまっており、未消化分は第4四半期(2017年1~3月)に投じることを計画。通期の取扱高予想から逆算すると、第4四半期は2億〜30億円を投じる見通し。

スタートトゥデイのプロモーション関連費用(広告宣伝費とポイント関連費用の合計)は取扱高の2.5~3.0%が目安

スタートトゥデイの2016年4~12月期の取扱高とその内訳
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