アリババも使うAI物流ロボットで作業効率6倍UPへ、アッカ・インターナショナルが導入
通販のフルフィルメント支援を手がけるアッカ・インターナショナルは7月24日、人口知能(AI)を使った物流ロボットを倉庫に導入したと発表した。
中国EC大手のアリババグループも採用しているギークプラス社の物流ロボットを日本で初めて採用したという。
アッカ社の加藤大和社長はアリババの物流倉庫で稼働するAI物流ロボットを視察。業務効率の高さや業務処理量の多さに感銘を受けて導入を決めた。
AI物流ロボットが商品のピッキングや商品棚の移動などを最適な動きで行う。アッカ社によると、入荷後の商品保管作業やピッキング作業などの効率は人力と比べて6倍以上に向上するという。
人力では1時間あたり最大50点ほどだったピッキング数は、ロドットの導入により300点以上に増える見通し。
倉庫内データをマーケティングに活用
AIが商品在庫の保管データや出荷データなどを分析し、人気商品の棚を出荷場所の近くに自動で移動するなど、倉庫内業務の最適化を図る。蓄積したデータは新商品の需要予測や、店舗販売商品の欠品予測などマーケティングにも活用する。
AI物流ロボットは物流会社のプロロジスが運営する賃貸用物流施設「プロロジスパーク千葉ニュータウン」で稼働している。最初のクライアントはドイツの靴メーカーBirkenstock(ビルケンシュトック)ジャパン社。
ロボットは30分の充電で10時間稼働する。導入費用は人件費削減効果などによって約2年で回収できる見込み。
アッカ・インターナショナルは400以上のアパレルブランドを取り扱うフルフィルメントサービスプロバイダー。ロジスティクスやカスタマーサポート、商品撮影スタジオ、サイトクリエイティブまでのアパレルメーカーのバックヤード業務を一括で代行している。
通販業界では物流倉庫にロボットを導入する動きが広がっている。ニトリホールディングスの物流子会社は2017年秋をめどに、西日本通販発送センターへ無人搬送ロボット「Buter(バトラー)」を導入する予定。