化粧品通販の新日本製薬が東証マザーズへ上場、調達資金でEC向け広告やスマホアプリ開発など強化
6月27日に東証マザーズへの株式上場を予定している新日本製薬は、上場に伴う調達資金約13億円を、顧客データベースを活用した新規事業の創出に向けたスマホアプリの開発や、化粧品や健康食品の商品開発、ネット通販の利用者を増やすためのSNS広告などに投資する。
新日本製薬が提出した目論見書(第1回訂正分)によると、株式の新規発行と第三者割当増資による手取り金の総額は約13億2600万円の予定。
このうち6億円を情報システムの設備投資に使う。5億1500万円を商品開発に投資するほか、残りの約2億1100万円をECを含むチャネル開発・顧客開発に充当する。資金は2020年9月期の予算に計上する計画。
新日本製薬の2018年9月期の業績は、売上高が前期比10.0%増の312億1000万円、経常利益が同9.8%増の24億9900万円、当期純利益が同18.6%増の17億5100万円。
調達資金約13億円の主な使い道
①設備投資
総額6億円を投じて情報システムの「効率化」「事業拡大」「セキュリティ強化」を進める。
効率的なデータベースマーケティングの運用と、コールセンターの入電対応効率化を目的とした、データベースの統合・機能強化や基幹システムの機能強化などに3億1900万円を充当する。また、顧客データベースプラットフォームを活用した新規事業の創出に向け、スマホアプリの開発などの予算として9100万円を予定している。ネットワークセキュリティの強化やモバイルデバイス管理などのために4000万円を使う。
②商品開発
化粧品「パーフェクトワン」ブランドのさらなる定番化や、機能性表示食品などヘルスケア領域を強化するため商品開発などに5億1500万円を投資する。
③チャネル開発・顧客開発
新たな販売チャネルや新規顧客の開拓に向け、約2億1100万円を投資する。ECの顧客を増やすための施策として、SNSなど新たな広告媒体の開発にと取り組む。また、免税店やドラッグストアなど新業態への出店や、海外の新規エリアへの進出のための広告費や人件費に使う。