アマゾンが「置き配」拡充、マンションのオートロックを配送業者などが解除できる「Key for Business」を導入

「Key for Business」は、マンションに住む注文者が不在でも、宅配ドライバーなどが玄関などへの「置き配」をできるようにするシステム。米国などで先行導入している

瀧川 正実

2021年3月2日 10:00

アマゾンジャパンは2月25日、Amazonから委託を受けた配送業者や配送ドライバーが専用の配送アプリからマンションのオートロックを解除できる「Key for Business」の導入を始めた。

マンションに住む注文者が不在でも、玄関などへの「置き配」をできるようにするシステムで、米国などで先行導入。マンションにおける荷物の受け取りの煩わしさを解消する。

「Key for Business」はマンションのエントランスのドア、またはオートロックの装置と「Key for Business」デバイスを接続。配送ドライバーは専用の配送アプリから、オートロックを解除できるようになる。

「Key for Business」を使った配送イメージ

アマゾンジャパンはまず、国内で118万戸の賃貸建物を管理する大東建託パートナーズ、98万件以上にセキュリティソリューションを提供する綜合警備保障(ALSOK)などの企業と協力して導入を推進。順次、パートナー企業を拡大しながら「Key for Business」を全国展開する。本サービス開始時、200棟のマンションへの導入を予定している。

導入するマンションに配送するAmazonの荷物を持ったドライバーが到着すると、ロックの解除ができるようになる仕組み。配送ドライバーがマンションに入館し、玄関への配達が完了するとロック解除の期限が切れる。それ以降は同じ日でもマンションに入館できなくなる。

アマゾンジャパンが展開する「玄関等への置き配指定サービス」は現在、Amazonが発送するAmazonの荷物において標準の配送方法として30都道府県で展開。注文者が不在のオートロック付きのマンションでは、配送ドライバーはマンションに立ち入ることができず、玄関などへの置き配ができなかった。

また、宅配ボックスが満杯で受け取れない、商品を宅配ボックスから部屋まで運ばなければならない、といった不便さもあったという。

「Key for Business」はこうした課題を解決する1つの手段。再配達の減少にもつながり、配送ドライバーの負担軽減、二酸化炭素などの排出削減による環境負荷の軽減にも役立つと期待している。

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