吉野 巨人 2021/6/14 8:00
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独自開発のECシステムをベースに、企業ニーズやビジネスモデルに合わせたECプラットフォーム「QOR+コマース」を開発・提供するザ・プラント。「独自性を打ち出したい」「やりたいことをスピーディーに実現したい」といった昨今の企業ニーズを的確に捉え、クライアント企業を増やしている。

導入企業はラコステのようなグローバル企業から、街の隠れ家ショップのような小規模事業者まで幅広い。ECプラットフォームをザ・プラントに依頼する理由は何か? 支持されるワケをアナトール・ヴァリン代表取締役に聞いた。写真:吉田浩章

ラコステ、アシックスが10年以上も支持

ザ・プラントの特徴は、クライアントと“二人三脚”でECサイトの基盤となるプラットフォームを作る点にある。アナトール・ヴァリン代表取締役はこう話す。

ECの担当者から業務フローやニーズなど必要なことを包括的にヒヤリングし、クライアントのビジネスモデルや業務担当者のオペレーションに適した開発を行う。プロトタイプを作ってフィードバックをもらい、早期のリリースをめざす。

リリース後も担当者などと継続的にコミュニケーションを続ける。企業ごとにニーズや担当者のスキルが変わるので、継続的な課題の洗い出しは重要になる。

ザ・プラント 代表取締役 アナトール・ヴァリン氏
ザ・プラント 代表取締役 アナトール・ヴァリン氏

日本のほか、中国、オーストラリアにオフィスを構え、技術者を中心にスタッフ数は約50人。グローバルで高い技術力を持つ人材をそろえ、その彼らがクライアントとコミュニケーションを行う、いわば伴走型の開発・運用支援と言える。

伴走型の開発・運用支援に対するクライアントの信頼は厚い。CMSを提供しているアシックス、ECプラットフォームを使うラコステとの付き合いは10年以上。こうした企業からの紹介で新規クライアントが増える、というサイクルが生まれている。

ザ・プラントの強み「拡張性」「柔軟性」「スピード開発」「サポート力」

EC業界は激変期真っただ中。消費者のニーズ、消費行動へ対応するためのオムニチャネル、多チャネル化対応、テクノロジー対応など、“やるべきこと”が日に日に増えていく。こうした変化に対応するために、ECの基盤となるECプラットフォーム選びは重要度が増している。

ザ・プラントのECプラットフォーム「QOR+コマース」は、こうした変化に対応するための技術、スタッフなどを備え、クライアントと向き合う。

たとえば重要度が増しているスピードローンチ。アナトール社長は「プロジェクトの成功はスピードがカギになる。時間がかかるとテクノロジーの進化から一歩出遅れ、周囲のモチベーションが低下、結果的にプロジェクトが失敗に終わるケースもある」と言う。

一般的なSaaS系やECパッケージと比較した際の優位性

拡張性
  • 独自開発したECプラットフォームをベースに、ユーザーのニーズ、実現したいことをカスタマイズできる
  • 独自開発したECプラットフォームのため、LINE連携やコンビニ受け取りなど、日本のマーケット特有のテクノロジー技術を柔軟に導入できる
柔軟性
  • クライアントとは、代理店などは挟まず直接やり取りを行う方式。ECプラットフォームを熟知したスタッフが、クライアント企業の基幹や周辺サービスとの連携なども開発サポートする
スピード開発
  • 直接やり取りを行うため、開発からローンチまでの期間を短くすることができる
  • たとえば、福袋やブラックフライデーといった急激な販売ピークに合わせたトラフィックへスピーディーに対応する(処理能力)
サポート力
  • ECプラットフォーム開発などの知見・経験を持つスタッフが、クライアント企業のコンサルティング、サポートなどを伴走支援する

戦略パートナーとしてクライアントと伴走

EC事業者が今後取り組むテーマとして上位にあがるのがパーソナライゼーション。One to Oneマーケティングの実現に向けて、パーソナライズ機能の導入を検討する企業も増えている。ザ・プラントでもパーソナライズ機能を自社で開発。ECプラットフォームに搭載することができる

ECプラットフォームとパーソナライズシステムを提供している企業は少ない。それぞれ開発ベンダー企業は異なるため、システム連携などに時間を要したりするケースが多い。ザ・プラントは包括的にシステムを提供しているため、コストを抑えてスピーディーな導入を実現できる

直近の開発では、グローバルでビジネスを展開している飲食店のアプリでオーダーできるシステムを開発。戦略パートナーとして招かれ、デジタル技術を活用したデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進もサポートしている。

ザ・プラント 代表取締役 アナトール・ヴァリン氏
アナトール・ヴァリン氏は「クライアントと伴走するのが強み」と話す
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